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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

圧入とは?専用機器やメリットなどのご紹介!

こんにちは!本日は機械的接合の一つである、圧入についての記事を書いていきたいと思います。
その特徴や目的、メリットとは?
製造業の方には当たり前の内容かもしれませんが、是非ご覧ください♪

必達試作人
必達試作人
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圧入とは

試作品 試作品

圧入は、金属の加工分類においては、「成形」「切削」「接合」に分けることができますが、その中の「接合」に関して、さらに溶接やろう付けなどの材料的接合、接着などの科学的接合、ネジ固定などの機械的接合の3種類に分類されます。
機械的接合には、ネジ固定、焼バメ、カシメといった接合方法がありますが、圧入加工はそういった機械的接合と呼ばれるものの一つとして分類されています。

ナット、スペーサー、ビスなどの部材を金属板に加圧して挿入することによって、穴側の部材と差し込み側の部材の両方で反発しあうような圧力が発生し、その結果強く接合されます。
圧入加工する場合、その多くはプレス機などの専用機械によって行われますが、金属板にナットやネジなどを押し込むので、金属板にはかなりの圧力が加わります。
なので、金属板にはその圧力に耐えるだけの強度が必要になりますが、圧力で押し込んで固定するためには、材料の切り口穴寸法に対して、わずかに大きいサイズの部材を強い圧力で挿入して固定します。

圧入加工の特徴

圧入加工は、材料が挿入圧力に負けないよう調整しながら、圧力を行うための技術が必要ですし、加工後の仕上がりなども考慮しながら、部材選びをしなければいけません。
また、圧入加工は金属だけでなく、樹脂やゴムといった素材に対しても行うことができる加工方法です。

圧入は、一般的に成形やシャフトと円盤状の部品の接合に用いられますが、この形状の材料を切削加工や鍛造加工だと、加工性は難しく高価なものになります。
切削加工や鍛造加工は、加工時間も長くなってしまいますが、そんな場合、圧入加工による成形の方が時間も短縮できて効果的です。

圧入できる部材の大きさは、直径3mmの小型のものから大型のものまで幅広く、用途に合わせて様々なサイズで対応する工具や機械が使われています。
圧入加工は、シャフトなどの部材を金属板に押し込むような単純な加工だと思われがちですが、実際には金属板と差し込む側の厚みや種類、穴や差し込む側のサイズなどを十分考慮しながら的確に加工する必要があります。
また、実際に圧入するときに管理できる数値は、荷重、ストローク、速度、時間といったもので、現在ではそれらの複数を組み合わせて、さらに時系列表示するようになっています。

圧入の専用機器

圧入では、プレス機によってシャフトを円盤状部品の穴に押し込んで接合します。締め代を解消するために、シャフトの直径は縮み、穴の直径は膨らむので、両者の間には大きな圧力が生じますが、その接触圧力によって互いに強固に接合できます。
圧入加工する場合、多くはプレス機などの専用機械によって行われます。

圧入は素材の種類や形状など、それらに合った専用の圧入機器を使用します。
手作業で行うハンディータイプのものから、大型の機械までそれぞれで、圧入加工は単体ではなく、旋盤加工などの他の加工方法と組み合わせて行われることも多いです。
また、気密リーク検査機によって製品内部に漏れがないかを検査する機械もあります。
この機械では高圧と低圧を切り替えて検査できるようになっています。

圧入の用途

圧入は、鉄、アルミ、ステンレスといった金属に対し、ネジ、ビズ、スペーサーなどを加圧することによって取り付ける加工です。
圧入はピンの成形やシャフトと円盤状の部品との接合に利用され、接合する部分としては、圧入する際に均一に力を加える必要があるため円形のものが大半です。

圧入の用途としては、シャフトとプレス打抜き、歯車など軽負荷部品の接合や、ベースの穴にピンを圧入、転がり軸受けの内輪とシャフトの接合、外輪とハウジングの結合といったものがあります。
圧入加工できる材質は、金属系だけでなく、ゴムや樹脂も可能ですが、ゴムの場合はゴム自体の反力があることから、圧入の深さを安定させることが難しいとされています。

圧入のメリット

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①仕上がり

圧入加工のメリットの一つとして、他の接合の種類よりも仕上がりがきれいなことがあげられます。
圧入加工は、熱で溶かして接合する溶接などと比べると、板金が歪むなどの影響が少なく、仕上がりもキレイだという特徴があります。

②解体がしやすい

圧入加工は、焼きバメなどの他の加工方法と比べると解体がしやすいという特徴があります。
焼きバメでは、一度接合してしますと解体するのは困難ですが、圧入加工では必要に応じて解体することがそれほど難しくありません。
また、圧入加工は素材の大きさにもよりますが、小型のものなどは簡単な工具でも行えるケースが多いというメリットがあります。

③異種の部材でも問題ない

圧入加工は、同じ種類の部材はもちろん、異なる金属部材同士など、違う種類の部材でも問題なく加工することができます。

④接着剤を使用できる

溶接や焼きバメなどでは、接着剤を使用することができませんが、圧入加工では、接合強度を高めるために、素材に合った種類の接着剤を塗布してから圧入することができます。
そのため、圧力による接合だけでなく、接着剤を併用することでさらに強力な接合力を得ることができます。

⑤接合部で破断が進むのを抑えることができる

溶接のように素材同士を溶かしてつなげる場合、接合部で部材が破損すれば全体に影響してしまいます。
しかし、圧入加工の場合、素材同士を溶かして接合するわけではありませんから、片方の部材が破断しても、もう片方の部材には影響が出にくいというメリットがあります。
そのため、もし片方の部材が破断しても、破断した部材のみの取り替えで済み、コスト的な利点もあります。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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