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2021.04.03 | ブログ

5軸加工機の種類や加工法を詳しく解説

こんにちは!新人営業のイワタケです!
本日は5軸加工機について、記事を書いていきたいと思います!
製造業に携わっている方であれば当たり前のことかもしれないですが、本日もお付き合いください♪

5軸加工機とは

5軸加工機とは3次元空間中で工具の位置決めをするX軸・Y軸・Z軸に加え、工具や加工物のXY面内での向きやZ軸方向に対する傾斜を変えることができる回転軸(C軸)と傾斜軸(B軸)を備えた切削加工機のことです。そのほとんどは、フライス盤やボール盤、中ぐり盤などを兼ねた3軸制御マシニングセンタをベースに5軸としたもので、高速回転させた工具を加工物に当てることで加工します。
マシニングセンタとは、工具を自動的に取り替え、多種類の加工を連続的に実行できる工作機械です。
旋削機能を付加した5軸加工機もあります。
通常の5軸加工機におけるC軸は、加工物を緩やかに回転させたり、工具の向きをXY面内で変えたりすることで、加工面の変更や5軸の同時制御による複雑な形状加工を可能としています。
これに加え、旋削機能付きの5軸加工機では、加工物の高速回転を可能とすることで、旋盤のように回転対象の形状加工も高速に行うことができます。

3軸加工機との違い

3軸加工機との違いは、回転軸と傾斜軸を備えていることです。
3軸加工機は、工具の位置を自由に決定可能ですが、工具の向きが一定であるため、加工面を変更することはできません。
そのため、複数の面を加工する場合には、加工面を変更するために加工物を取り外し、固定しなおす必要があります。
このような作業は、時間がかかるうえ、固定位置に誤差を生じさせ、精度や形状に不均一性を発生させる原因となります。
一方、5軸加工機では、工具の向きを自由に変えたり、加工物を横に傾けて回転させたりすることが可能です。
そのため、加工物を固定している面を除いたすべての面を連続的に加工することができます。

5軸加工機の種類

5軸加工機は、回転軸と傾斜軸を、工具を固定するヘッドと加工物を固定するテーブルのどちらに追加するかによって3つの型に分類されます。

①回転傾斜テーブル型


弊社所有の5軸加工機

回転傾斜テーブル型は、テーブルに回転軸と傾斜軸を追加した5軸加工機です。
テーブルを傾斜回転させることで、一定方向を向いた工具に固定面以外の全ての面を向けることができます。
これは、テーブルの制御とヘッドの制御を独立して実行できることを意味します。
そのため、3軸加工マシニングセンタの使用経験しかなくても、加工面変更の手間を不要とした上で、3軸制御のものと同様な形で複数面を加工する事ができます。
このように、回転傾斜テーブル型は、3軸加工機の制御技術をそのまま活かすことができるので、初めて5軸加工機を導入する場合に最適です。
しかし、加工物を設置するテーブルを傾斜させるため、大物の加工には向いていません。
加工機のサイズバリエーションも小~中型の部品加工に適したものが豊富です。

②傾斜ヘッド回転テーブル型

傾斜ヘッド回転テーブル型は、テーブルに回転軸、ヘッドに傾斜軸を追加した5軸加工機です。
ヘッドを傾斜させることで、斜め穴や横穴などの加工も可能です。
さらに、テーブルを回転させれば、加工物の全側面を連続的に加工できます。
テーブルの回転中心を基準にすれば、直感的に理解しやすい制御プログラムを組むことが可能です。
そのため、円筒をベースとした形状の加工に向いています。
旋削機能が付いているのもこのタイプの5軸加工機が多くなっています。
また、テーブルが傾斜しないため、大物を安定して加工することができます。
加工機のサイズとしては、中~大型のものが大部分です。
加工機の多くが、高い剛性が必要な難削材や重切削にも対応しています。

③回転傾斜ヘッド型

回転傾斜ヘッド型は、ヘッドに回転軸と傾斜軸を追加した5軸加工機です。
加工物は完全に固定しますが、ヘッドは水平面内の360度全ての方向に向けることが可能で、垂直方向から90度程度まで傾けることができます。
加工物を動かすことがないため、大物や重量物の加工物に適しています。
加工機のサイズも大型のものが多数を占めています。

5軸加工方法の種類

5軸加工機は、追加した2軸の使い方により、割り出し5軸加工と同時5軸加工に分けることができます。

割り出し5軸加工

割り出し5軸加工は、加工面の決定と変更に回転軸と傾斜軸を使用する方法です。
加工の際には、残りの直交3軸のみを制御して切削します。
加工物を着脱する段取り換えが不要となるので、取付治具の削減や工数削減につながります。
また、取り付け誤差の要因が低減するため、寸法精度の向上が見込めます。
3軸制御マシニングセンタで加工していた製品を短時間・高精度で加工することができるでしょう。
特に、エンジン部材などの加工面が多い場合の加工に効果的です。

同時5軸加工

同時5軸加工は、全5軸を同時に動かして切削する加工法です。
複数面にまたがる曲面やアンダーカット(正面からは見えない陰となる部分)などの難加工形状の加工が可能となります。
また、複数面を連続的に加工する事で、継ぎ目の少ない仕上げ面を実現することが可能です。
インペラー(羽根車)やブレードなどの航空機部品、曲面を有した精密金型や人工関節などの加工に適しています。

5軸加工のメリット

弊社で加工した試作品

①品質が安定する

5軸加工機では、加工物を脱着することなく複数の加工面を加工できます。
そのため、同一製品を生産する場合には、取り付け誤差から生じる不均一性を低減でき、安定した品質が見込めます。

②加工時間が短縮できる

5軸加工機では、複数面を自動的かつ連続的に加工する事が可能です。
加工物の脱着は、通常人手を必要とするため、時間がかかります。
従って、5軸加工機を用いることで、加工時間の短縮につなげることができます。

③夜間無人運転が可能

5軸加工機は、CAMによって一度プログラミングを組み終えれば、あとは機械が加工してくれます。
工具の自動交換も可能なので、作業者が工具を交換する必要がありません。
そういった点から、夜間無人運転が可能となり、作業効率の向上にもつながり、短納期が可能となるのです。

④難加工形状の加工が可能

5軸加工機を使用すれば、複数面にまたがった曲面なども加工可能です。
また、工具や加工物を傾ければ、3軸加工機では届かないアンダーカットなどの加工も可能となります。

⑤加工精度が向上する

工具を回転させる転削加工では、回転中心である工具先端が回転していない(周速ゼロ点となる)ため、先端を当てている部分が押し切られて、むしれが発生します。
しかし、5軸加工機では、工具や加工物を傾ければ、工具工具先端を当てることなく加工可能ですので、周速ゼロ点によるむしれを回避することができます。
また、5軸加工機では、工具を傾けたり加工物を回転させたりすることで、奥まった部位にも工具を差し込むことができます。
そのため、工具の突き出し量を短くすることが可能となります。
それにより、工具のたわみやビビりを防止し、加工誤差を低減することができます。

⑥工具寿命が向上する

5軸加工では、工具を傾けて加工する事ができるため、工具の切削点を変化させながら加工する事が可能です。
それにより、工具の摩耗を抑制して、工具寿命を向上させることができます。

5軸加工機の注意点

①加工機の型によっては重量物の加工に向かない

5軸加工機のなかでも、回転傾斜テーブル型は、重量物の加工に向いていません。
テーブルが傾斜するタイプの5軸加工機は、重量物を乗せると傾斜軸回りに大きなトルクがかかり、傾斜角を維持できなくなることがあります。
そのため、回転傾斜テーブル型の5軸加工機は、加工物の重量に注意が必要です。

②機械の制御が難しい

多軸加工機は、一般的に軸が増えるほど制御が難しくなり、制御するためのプログラムも複雑になります。
機械や工具、加工物などの間の干渉に注意しなくてはならず、機械の可動範囲を超えてしまうオーバートラベルなどにも気を付ける必要があります。
これらを事前に確認するには、CAMなどのソフトウェアを活用してシミュレーションなどを行う必要があります。

③機械剛性が低い傾向がある

工作機械で加工を行う際には、工具や機械に反作用が働きます。
また、重量物を乗せれば、機械に負荷がかかります。
これらに対抗する性質が剛性であり、剛性が低い工作機械では、機械が劣化したり歪んだりしてしまいます。
機械剛性は、機械が大きく重いほど高くなりますが、同時に機械の複雑性が増すほど低くなる傾向があります。
そのため、5軸加工機は、より単純な工作機械に比べて、剛性が低いことがあります。

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