マシニング加工で精密加工!特徴や加工手順などを解説します!
今年は124年ぶりに2月2日が節分だったそうですね!ちなみに暦の関係でしばらくは4年ごとに2月2日が節分になるそうです。
さて、本日はマシニング加工について、記事を書いていきたいと思います!
製造業に携わっている方であれば当たり前のことかもしれないですが、お付き合いください♪
マシニング加工とは
マシニング加工とは1台で「フライス」「穴あけ」「中グリ」「ネジたて」など様々な種類の加工を連続で行うことができるNC工作機械のことで、それぞれの加工に必要な工具を自動交換やセットができる機能を備えています。
従来の機械加工では、切削加工はフライス盤、穴あけ加工はボール盤、穴を広げる加工は中グリ盤とそれぞれの加工を得意とする工作機械を使っていました。
弊社所有の汎用フライス例
1958年にアメリカで誕生したマシニングセンタの出現で、リードタイムの短縮とコスト削減に大きな変化をもたらせました。
そんなマシニングセンタの特徴を5つにまとめました。
1、ものを削ることで形を変えることができる
2、人の手で機械を動かすのではなく、コンピュータで指示を出して機械を動かす
3、長さ方向(X軸) 奥行き方向(Y軸) 高さ方向(Z軸)の3方向に機械が動く
4、機械に搭載している削る工具を自動で交換して削ることが出来る
5、削るものを固定し、機械が動いて削る
それではこの5項目について説明していきます。
1、ものを削ることで形を変えることができる
マシニングセンタは、
「削って形を変えたい」「穴をあけたい」「ねじ山を作りたい」
これら3つの加工をしたいときに使う機械です。
「削って形を変えたい」とはどういうことか?
ただの木の板を彫刻刀を使って自分の作りたい形に削る。
これを機械で行うのがマシニングセンタです。
機械が行うメリットは、誰がやっても同じものを同じ形で決められた時間の中で作れるというところです。
機械に削りたい工作物をセットして、ボタンを押せば同じものを何個も作ることが出来ます。
次に「穴をあけたい」とはどういうことか?
手加工で行う場合は、電動ドリルにドリルをセットして、穴をあけたいところに電動ドリルの先端を押し当て、手の力で一気に穴をあけていきます。
これを機械で行うのがマシニングセンタです。
機械で行うメリットとして、正確な位置に何度でも同じように穴あけができるということです。
位置精度の高い穴を効率よく穴あけしたい場合にはマシニングセンタを使います。
最後に「ねじ山を作りたい」について。
これはネジを締め付ける穴のことです。
このねじ山を手で作るとなるとかなり大変です。
これをマシニングセンタで加工するメリットとしては、穴あけと同様に正確な位置に何度でも同じようにねじ山を作る点です。
2、人の手で機械を動かすのではなく、コンピュータで指示を出して機械を動かす
人の手で動かす工具に電動ドリルがあります。
この工具は穴をあける場合に使用しますが、穴をあける位置、穴をあける力加減、速度は一つの穴ごとに作業者の手で電動ドリルを動かすことで穴をあける条件が決まります。
マシニングセンタでは、プログラムと呼ばれるコンピュータ指令の中に、穴をあける条件を設定することで、コンピュータの指示に従って機械が自動で動き、穴をあけてくれます。
3、長さ方向(X軸) 奥行き方向(Y軸) 高さ方向(Z軸)の3方向に機械が動く
マシニングセンタでは、X軸、Y軸、Z軸の3軸があり、プログラムによりこの3軸が動くことで、切削加工を行います。
複雑な形状を行う場合には、2軸プラスした5軸加工があります。
4、機械に搭載している削る工具を自動で交換して削ることが出来る
自動で工具を交換する機能をATCといいます。
マシニングセンタと似たような機械でNCフライス盤があります。
NCフライス盤とマシニングセンタの違いとしては、
NCフライス盤・・・ATCなし
マシニングセンタ・・・ATCありの点です。
機械の価格は一般的にNCフライス盤<マシニングセンタとなります。
工具を交換する必要のないシンプルな加工を行う場合はNCフライス盤。
様々な加工を行う場合は、プログラムの指示により自動で工具が交換できるマシニングセンタ。といった使い分けができます。
5、削るものを固定し、機械が動いて削る
切削加工をしたい場合、まず旋盤で削るか、マシニングで削るかを選択することとなります。
旋盤とマシニングの特徴としては、
旋盤:主に丸ものを切削する場合に使用
切削工具が固定、削るものが回る
マシニング:主に角ものを切削する場合に使用
切削工具が動く、削るものは固定
マシニングセンタの種類
立型マシニングセンタ
工具を取り付けて回転する主軸が垂直のマシニングセンタのことをいいます。
切粉の排出性がよくないことから量産に不向きですが、コンパクトで金型などの加工に多く普及しています。
弊社所有の立型マシニングセンタ
横型マシニングセンタ
工具を取り付けて回転する主軸が水平のマシニングセンタ。
切粉の排出性がよく、材料供給と製品搬送用パレットチャージャーの設置が出来るので量産向きです。
門型マシニングセンタ
主軸を支える構造物が正面から見たときに、門の形をしているマシニングセンタ。
テーブルの前・奥行き方向に大きくとれる事から、重量物や大きなものの加工に向いています。
5軸マシニングセンタ
マシニングセンタの構造は、X軸、Y軸、Z軸の3軸が一般的です。
つまり正面から見て上下Z軸方向に回転主軸が動きます。
また、ワークを固定したテーブルが前後Y軸方向と左右X軸方向に動きます。
5軸制御は、C軸でテーブルが回転し、B軸により傾斜角がつけられます。
C軸、B軸の2軸が追加されたことで、より複雑な形状加工が可能になります。
弊社所有の5軸加工機
マシニング加工の手順
プログラムの作成
マシニングセンタを動作するには、NCデータと呼ばれる数値データが必要です。
図面を基に製作しますが、形状の情報だけではなく削る方向や動かす速度などを設定します。
直接工作機械に入力することもできますが、複雑な形状はCAD/CAMソフトにてプログラムを作ります。
プログラム転送
マシニングセンタに作ったNCデータのプログラムを転送します。
それぞれのCAMが独自の言語を持っているのでポストプロセッサと呼ばれるCAMの言語を工作機械の言語(Gコードなど)に変換する必要があります。
素材のセット
マシニングセンタの水平度レベルを確認します。
取付治具などを使って材料をマシニングセンタにセットし、原点、XYZ軸との位置合わせ、切削工具の位置合わせ、工具の形や長さの計測、低速度の試運転などを行います。
加工
切削油を噴霧しながら加工を行います。
一般的に切削工程は大まかな形を切り取る粗削り、目的の形状や寸法に加工する本削り、表面処理や角の面取り、R付けなどを行う仕上げといった工程で進みます。
最後に寸法を確認し完成です。
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