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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

材料解説シリーズ~A6063編~

本日は材料解説シリーズ~A6063編~です!!
特徴や選定のポイントなどわかりやすくご紹介しますので、是非ご覧ください♪

A6063とは

アルミの試作品

A6063は、6000系のアルミ合金分類されており、アルミにマグネシウム(0.45%~0.90%)とケイ素(0.20%~0.60%)を主として添加した合金です。
A6063は、A6061と同様に汎用性が高い材料として知られており、産業製品から日用品まで、幅広い分野で採用されています。

Al-Mg-Si系合金(6000系アルミニウム合金)

この合金系は、強度、耐食性とも良好で構造用材として多用されています。
アルミサッシに多量に使用されている6063合金および鉄道車両、自動車部材、陸上構造、船舶などに使用されている6N01合金は、押出し加工性に優れ、複雑な断面形状の形材が得られます。
また、少量のCuを添加して構造用鋼材に相当する耐力を有する6061合金など多くの種類があります。

A6063の性質

アルミ合金は、軽量で切削性の良い材料として知られていますが、そのなかでもA6063は、加工性の高さや耐食性に優れています。
またA6063は、押出加工性にも優れています。

A6063は耐食性に優れている

A6063は、表面に安定した酸化皮膜を形成するため、耐食性に優れています。
耐食性が不十分な場合は、アルマイト処理も可能です。
材料の用途にあわせて、白アルマイト、硬質アルマイト、カラーアルマイトが使い分けられます。

A6063は溶接向きではない

A6063は、酸化皮膜を形成しやすいため、溶接時に酸化皮膜の浮きや巻き込みが発生し、溶接性が悪化します。
酸化皮膜を除去してから溶接をすることで改善ができますが、基本的には溶接向きの材料ではありません。

また熱伝導率が高いため、溶接した箇所以外にも熱の影響が出てしまい、強度が低下してしまうことがあります。
A6063を溶接する際には、強度を確保するため、ボルト結合が行われることが多くなっています。

A6063とT6処理

アルミの試作品

A6063も、A6061と同様にT6処理を行うことで強度を高めることができますが、A6061に比べるとその頻度は多くありません。
A6061に比べて、T6処理の過程で行われる液体化処理の温度が低く、時効硬化処理の温度は高めという違いがあります。

A6061と同じ条件でT6処理をしてしまうと、期待した効果が出ない可能性もあるため、材料の性質にあった処理が必要です。

A6063の押出材について

A6063の押出材は、その形状から「ソリッド形状」と「ホロー形状」に分類できます。

ソリッド形状 棒材・T型・平角型・H型
ホロー形状 パイプ・多穴形状など

A6063の押出材は、比較的強度が必要とされない箇所に使用されています。
建築用としては、足場の材料や仮設用の資材、看板の枠、安全柵などです。
また自動車や電機製品では、サンルーフのレールやボディのパーツ、ラックなどに使われています。

A6063の切削加工性

アルミ合金は、柔らかく被削性の高い材料です。
A6063も同様であり、押出加工以外にも少量生産や複雑形状の場合には、切削で加工される場合があります。
しかし、A6063を含むアルミ合金は、切削時に材料が溶着しやすく、表面の仕上げ精度低下やバリなど、さまざまな課題が発生します。

こちらの記事ははじめの工作機械様の記事を参照しております。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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