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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

アルミとステンレスの違いについて徹底比較!!

本日はアルミとステンレスについての比較記事を書いていきます!
是非ご覧ください♪

必達試作人
必達試作人
アルミとステンレスの違いが丸わかり

アルミとステンレスの違いと比較

SUS304の試作品 A6061の試作品

硬さ

見た目が似ているアルミとステンレスですが、硬さはステンレスの方がアルミよりも硬いです。
ステンレスは圧力を受け続けたときに、一定の圧力を受けると急に弱くなる「降伏」という現象がなく、鉄よりも強度は高いとされています。

また、アルミはステンレスに比べて傷がつきやすいです。
外部からの力にもかなりの影響を受けるので、大きな力を加えたり、乱暴に扱ったりすると、凹んだりたわんだりという変形が起きやすいです。

その点で、ステンレスは強度があるので、耐久性が求められる条件下での使用例が多いです。

耐久性を求めるのであれば、アルミ製よりもステンレス製の商品を選んだ方がいいでしょう。

重さ

ステンレスとアルミの重さについては、アルミの方がステンレスよりも軽いです。

・ステンレス:0.764~0.806
・アルミ:0.264~0.284

このように、ステンレスの方がアルミよりも倍以上重いです。
もしもフライパンなどの重さを気にするのであれば、アルミ製のフライパンを選んだ方が良いでしょう。

サビにくさ

アルミの方がステンレスよりも錆びやすいですが、本来アルミもステンレスも、サビにくい素材と言われています。

ステンレスは鉄(Fe)にクロム(Cr)を加えた合金で、正式にはステンレススチールまたはステンレス鋼といい「錆びない鋼」という意味になります。
勘違いしてはいけないのが、ステンレスは全く錆びないというわけではありません。

ステンレスの主成分は鉄ですが、クロムを加えることで表面に酸化膜ができ、内部が守られることで錆びにくくなります。

もしも仮に、その酸化膜が傷つけられてしまうことがあっても、瞬時に周りのクロムが酸素と結合し、酸化膜を補修してくれるので、再び錆に強くなります。
この再生力こそが、ステンレスをより錆びにくい素材にしているのです。

また、ステンレスに限ったことではありませんが、サビやすい金属とサビにくい金属との違いは、その金属のイオン化傾向が大きいか小さいかの違いであり、イオン化傾向の大きい金属ほど錆びやすいということになります。

A6061の試作品 A2017の試作品

外観

アルミとステンレスは見た目が同じように見えますが、若干違う点があります。
特徴として、アルミは白っぽい光沢をしていて、ステンレスは鏡のような輝きをしています。

ただ、どちらとも化合料で光沢なども変わってくるときがあるので注意が必要です。

また、よく磨いたアルミは、赤外線や紫外線、電磁波、各種熱線をよく反射し、純度の高いアルミほどこの性質は優れています。

加工のしやすさ

比較的にステンレスよりもアルミの方が加工しやすいと言われています。
その理由はアルミの特性にあります。

アルミは軽いうえに強度が高く、電気をよく通します。
さらに、切削加工に利用されているアルミの多くは純粋なアルミではなく、アルミに他の元素を化合することで、様々な特性を付与しています。
これをアルミニウム合金と言います。

アルミニウム合金は、紙のように薄い箔や、複雑な形状の押出形材を容易に製造することができることから、きわめて広い用途で使われています。

また、アルミは塑性加工がしやすく、様々な形状に成形することが可能です。
切削加工性にも優れているので、金型などの工具類や機械部品に使用されています。

アルミは融点が低いという性質も持っています。
このため、溶けていても、表面が酸化皮膜で覆われているのでガスを吸収しにくくなり、湯流れが良いといった性質から、アルミは薄肉の鋳物や、複雑形状の鋳物を作ることができます。

コスト面

アルミはコストパフォーマンスにも優れています。

アルミは他の金属と比べると腐食しにくく、融点が低いため、使用後のアルミ製品を溶かして再生することが可能です。
このため、再生地金をつくるのに必要なエネルギーは、新地金と比べるとわずか3%ということから、環境にやさしい経済的な材料だとも言えます。

一方、ステンレスは実は難削材として分類されています。

アルミと違い、熱伝導率が低いために切削加工時の際に発生する熱が逃げにくくなってしまいます。
このため、工具のほうに負担がかかり、摩耗が進行してしまいます。

あわせて、加工硬化性が大きい材質でもあるので、ステンレスを加工する事で工具寿命が短くなってしまいます。
加工硬化とは、金属に加工を加えると、普段よりも硬さが増す現象のことです。

また、工具との親和性が高く、切粉が刃物に溶着しやすいため、工具や切刃の刃先が細かく欠けてしまうという「チッピング」が発生します。
そのため、加工精度がどうしても下がってしまう材質ですので、加工の際には注意が必要です。

アルミとステンレスの溶接

溶接に関しては、アルミの方がステンレスよりも熱伝導率や酸化被膜(不動体被膜)が影響するので、ステンレスに比べて難しいです。
一般的に切削加工するときは蓄熱しやすいので、チップや刃物に悪影響が生じてしまいます。

熱伝導率

アルミは熱伝導率の良い材料として知られていますが、ステンレスの熱伝導率は決して良いとは言えません。

身近なところで言えば鍋などにも使用されていますが、これは温まりやすい性質を利用したものです。
一方ステンレスは、アルミに比べて熱伝導率が悪いですが、逆に言うと熱が逃げにくいということです。

磁性

アルミには通常磁性がありませんが、ステンレスは配合組織により磁性を持つ種類があります。
アルミは非磁性体で磁場に影響されないため、磁性の影響を受けてはいけないような部品や製品を作ることができますので、磁性がないから悪いというわけではありません。

導電性

一般的に導電率の高い材料としては、電線などに用いられる銅が知られていますが、アルミもよく通電します。
一方ステンレスは導電体ではありますが、アルミに比べると通電量は多くありません。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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