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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

金属の性質や特性について解説します!!

本日は金属について解説していきます!
性質や特性など詳しく解説していきますので、是非ご覧ください♪

必達試作人
必達試作人
金属について学んでいくがよい!

金属とは

金属とは、熱や電気をよく通し、叩いたり伸ばしたりしても壊れにくい性質(展性・延性)をもつ物質の総称です。
周期表においては、約80%の元素が金属元素に分類されており、鉄(Fe)や銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)など、産業・工業において極めて重要な素材です。
金属は自然界に純粋な形で存在することは少なく、鉱石として他の物質と結びついた状態で採掘されます。
そこから製錬を通して金属単体が取り出され、加工されて様々な製品に使われます。
鉄鉱石から鉄を取り出す高炉製鉄、ボーキサイトからアルミニウムを取り出す電解精錬などが代表的です。
金属の最大の特徴は、原子が整然と並んだ結晶構造にあります。
この構造により、金属は高い機械的強度を持ちながら、加工にも適しているという特性を持ちます。
また、自由電子が原子間を移動する「電子の海」モデルによって、高い電気伝導性や熱伝導性が実現されています。
古代から金属は人類の文明を支えてきました。
青銅器時代や鉄器時代といった歴史区分にも見られるように、金属は道具や武器、建築資材として、常に技術革新の中心にありました。
現代でもその重要性は変わらず、精密機器からインフラ、宇宙開発に至るまで、金属なしには成り立ちません。
このように、金属とは単なる素材ではなく、人類の進歩と密接に関わってきた極めて本質的な存在です。
その基礎を理解することは、製造業や工学を学ぶ上で欠かせない第一歩です。

金属の物理的・化学的性質

金属は他の材料と比べて、特徴的な物理的・化学的性質を数多く持っています。
これらの性質を理解することで、金属の用途や加工方法を適切に選択することが可能となります。
まず物理的性質の代表例として挙げられるのが、「熱伝導性」と「電気伝導性」です。
これは金属内部の自由電子の存在によるもので、電気や熱が自由電子によって効率的に運ばれることで実現されます。
銅や銀はこの性質が特に高く、電線や放熱材として広く用いられています。
次に注目すべきは、「延性」と「展性」です。
延性とは引っ張っても切れにくく、細長く伸びる性質であり、展性は叩いたときに薄く広がる性質を指します。
金や銅などは非常に高い延性と展性を持ち、これにより極細のワイヤーや薄い箔に加工できます。
これらの性質は、金属結晶のすべり面が多く存在することに起因します。
また、金属は多くの場合、比較的高い「融点」を持っています。
これは金属原子同士の結びつき(共有結合や金属結合)が強固であるためです。
ただし、鉛やスズなどの一部の金属は例外的に融点が低く、はんだなど低温での接合用途に用いられます。
一方で化学的性質として重要なのが「酸化しやすさ」です。
鉄やアルミニウムなどは空気中の酸素と反応し、酸化被膜を形成します。
鉄の場合は錆(酸化鉄)となり脆くなりますが、アルミニウムは非常に薄い酸化皮膜を形成してそれ以上の腐食を防ぎます。
この性質を利用して、アルマイト処理のような表面処理が行われます。
また、金属は「イオン化傾向」によって化学反応のしやすさが分類されます。
たとえばナトリウムやカルシウムなどは非常にイオン化傾向が強く、水と激しく反応します。
反対に金や白金などはほとんど反応しないため、宝飾品などに利用されます。
まとめると、金属は「熱・電気をよく通す」「形を変えやすい」「錆びやすい場合がある」といった性質を持ちます。
こうした特性は、産業用途での選定や加工条件の設計において、非常に重要な判断基準となります。

金属の結晶構造と機械的特性

金属の強度や加工性といった機械的特性は、その内部構造、すなわち「結晶構造」に大きく影響を受けます。
結晶構造とは、金属原子が三次元的に規則正しく並んだ状態のことで、個々の金属には特徴的な結晶格子があります。
最も代表的な結晶構造は3種類です。
それぞれの特徴を見てみましょう。
1つ目は「体心立方格子(BCC: Body-Centered Cubic)」です。
鉄(常温時のα-Fe)、クロム、バナジウムなどがこの構造を持ちます。
中心に1個の原子、各頂点にも原子が配置されている構造で、原子間のすき間が比較的大きいため、密度は低めですが強度は高く、硬くて脆い性質があります。

2つ目は「面心立方格子(FCC: Face-Centered Cubic)」で、アルミニウム、銅、ニッケル、金などが該当します。
この構造は各面の中央と頂点に原子がある配置で、原子の詰まり具合が高く、すべり面(結晶内で変形が起こりやすい面)が多いため、加工性・延性に優れるという特徴があります。
3つ目は「六方最密構造(HCP: Hexagonal Close-Packed)」です。
チタン、亜鉛、マグネシウムなどがこれに分類されます。
この構造はFCCと同様に高密度ですが、すべり面が少ないため、塑性変形しにくく、加工性には劣る場合があります。

これらの結晶構造の違いが、実際の材料選定や加工方法に大きく関係してきます。
たとえば、銅やアルミは延性・展性に富み、曲げや圧延などの加工に向いています。
一方、BCC構造を持つ鉄は高強度だが脆性があるため、用途によっては焼き入れや焼き戻しなどの熱処理で性質を調整する必要があります。
また、金属内部には「結晶粒(結晶粒界)」という単位が存在します。
これは小さな結晶が集合してできたもので、結晶粒が細かいほど、粒界でのすべりが阻止され、強度が増す傾向にあります(これを「ホール・ペッチ関係」と言います)。
そのため、鍛造や焼なまし、冷間加工などの手法を用いて、結晶粒を制御することが重要となります。
結晶構造の理解は、金属の性質を根本から捉えるための鍵となります。
特に、製造現場や材料設計の場では、「どの結晶構造がどのような性能を生み出すのか」という観点での知識が不可欠です。
適切な材料を選び、適切な処理を施すことで、求められる強度・耐久性・加工性を実現することができます。

金属の種類と分類

鉄系金属と非鉄金属

金属材料は大きく分けて「鉄系金属」と「非鉄金属」に分類されます。
この分類は、鉄(Fe)を主成分とするかどうかに基づいており、それぞれに特徴と用途があります。

鉄系金属(Ferrous metals)

鉄系金属とは、文字通り「鉄をベースとした金属材料」のことを指し、代表的なものとして「純鉄」「炭素鋼」「合金鋼」「ステンレス鋼」などがあります。
これらは建築資材や自動車部品、工具、機械構造部材など、極めて広範囲に用いられています。
鉄系金属の最大の特徴は「強度とコストのバランス」です。
鉄は豊富に採取できるうえに、加工性にも優れており、強度や靱性(粘り強さ)も高いため、さまざまな製品の基本素材となっています。
また、熱処理によって硬さや延性などの機械的性質を大きく変化させることができる点も大きな利点です。
ただし、鉄系金属は酸化しやすく、錆(腐食)が生じやすいという弱点もあります。
そのため、亜鉛メッキやクロムメッキ、塗装などによって防錆処理を施すか、ステンレス鋼のようにクロムなどの耐食性元素を添加して対策します。

非鉄金属(Non-ferrous metals)

ジュラルミン

非鉄金属とは、鉄以外のすべての金属を指します。
代表的なものには、アルミニウム、銅、ニッケル、マグネシウム、チタン、亜鉛、鉛、そして貴金属(金、銀、白金)などが含まれます。
非鉄金属は、鉄とは異なる特性を持ち、軽量性、耐食性、電気・熱伝導性、磁性の欠如などの特長によって、鉄では代替できない用途に多く使われています。
例えば
・アルミニウム:軽量で耐食性が高く、航空機や自動車部品、建築材料に使われる。
・銅:電気伝導性が高く、電線・ケーブルや電子部品に最適。
・チタン:軽くて強度があり、さらに生体適合性にも優れているため、医療用インプラントや航空宇宙分野で活用される。
・マグネシウム:非常に軽い金属であり、機械部品の軽量化に貢献する。
・ニッケル:耐熱性と耐食性に優れており、合金材料(特にステンレス鋼の添加元素)として重要。
非鉄金属は一般的に鉄に比べて高価なため、用途は性能が特に求められる部分に限られがちですが、リサイクルが容易で資源としての有用性も高く評価されています。

総括

鉄系金属と非鉄金属は、それぞれ明確な強みと弱みを持っており、製品の目的や使用環境に応じて適切に選択する必要があります。
近年では、複数の金属を複合的に使用することで、より高度な性能を実現する「異種金属接合」や「複合材料」も注目されています。

純金属と合金

金属材料は、その成分構成によって「純金属(ピュアメタル)」と「合金(アロイ)」に分類されます。
この違いを理解することは、材料の選定や加工の場面で非常に重要です。
ここでは両者の特徴と、工業的な用途における役割を詳しく解説します。

純金属とは?

純金属とは、基本的に一つの元素から成る金属であり、不純物の含有量がごくわずか(通常は99%以上)であるものを指します。
例としては、純アルミニウム(Al 99.99%)、純鉄(Fe 99.9%以上)、純銅(Cu 99.9%以上)などがあります。
純金属の特徴は、電気伝導性や熱伝導性が高く、加工性に優れている点です。
たとえば、電線に使われる銅は、その高い電気伝導性を維持するため、可能な限り不純物を取り除いた純銅が用いられます。
また、金属の純度が高いほど、反応性や展性も大きくなり、極薄箔や極細線などへの加工も容易になります。
しかし一方で、純金属は機械的強度が低いことが多く、耐摩耗性や耐食性にも欠ける場合があります。
これが工業用途での使用における制約となるため、必要に応じて強度や性能を補うために「合金化」されるのです。

合金とは?

金属

合金とは、二種類以上の金属、あるいは金属と非金属を組み合わせてつくられた金属材料です。
主成分(基礎金属)に対して添加される元素は、性能を強化する目的で選ばれます。
合金化することで、強度・硬度・耐食性・耐熱性などが大幅に向上するケースが多く、実際の工業製品のほとんどは合金で作られています。

代表的な合金の例としては以下が挙げられます。
・ステンレス鋼(鉄+クロム+ニッケルなど):耐食性と強度に優れるため、建築、食品機械、医療機器に広く使用。
・黄銅(銅+亜鉛):加工しやすく、装飾やバルブ部品などに使われる。
・青銅(銅+スズ):耐摩耗性があり、軸受や芸術品などに適する。
・ジュラルミン(アルミ+銅+マグネシウム):軽量かつ高強度で、航空機部品に使用される。
合金には、固溶体(元素が原子レベルで均一に混ざる)や、金属間化合物(異なる元素が化合して規則的な構造を持つ)など、複数の組成状態があります。
これにより性質が微妙に変化し、最適な使用条件に合わせて調整することができます。

純金属と合金の選び方

純金属は高純度が必要とされる電子部品や科学実験などで使用される一方、合金は構造材や機能部品として広く用いられます。
たとえば、精密機械のフレームには剛性や耐久性が求められるため、純金属よりも合金の方が適しています。
設計者や加工者にとっては、求める性能に応じて「純金属で性能を活かすか」「合金で機械的性質を補うか」の判断が重要になります。

金属の加工技術

鋳造と鍛造の違い

金属の成形方法にはさまざまなものがありますが、中でも「鋳造」と「鍛造」は古くから広く利用されてきた基本的な加工技術です。
どちらも金属の形状を大きく変えることができますが、そのプロセスや仕上がり、特徴には大きな違いがあります。
ここでは、鋳造と鍛造の違いを明確にし、それぞれの長所・短所や用途の違いについて解説します。

鋳造とは

鋳造(ちゅうぞう)は、金属を高温で溶かし、型に流し込んで固める加工方法です。
金属が液体の状態になるため、複雑な形状でも容易に成形できるのが特徴です。
使用される型(鋳型)は砂型や金型などがあり、製品の精度や量産性に応じて選択されます。

鋳造のメリット
・複雑な形状を一体で作れる
・材料ロスが少ない(無駄な切削が不要)
・大型の部品でも対応可能
・金型による大量生産が可能(ダイカストなど)

鋳造のデメリット
・溶けた金属の冷却による気泡・巣などの欠陥が生じやすい
・機械的強度が鍛造に比べてやや劣る
・精密さに限界がある(特に砂型鋳造)

鍛造とは

鍛造(たんぞう)は、金属を加熱し、ハンマーやプレスで叩いたり押しつぶしたりして形を作る方法です。
固体状態のまま金属を変形させるため、材料内部の結晶構造が緻密になり、非常に高い強度と靭性が得られます。
刀やクランクシャフトなど、強度が要求される部品に用いられます。

鍛造のメリット
・強度・耐久性に優れる
・材料内部に空隙ができにくく、品質が安定
・荒加工から精密鍛造まで幅広く対応可能

鍛造のデメリット
・複雑な形状には不向き(後加工が必要)
・専用の金型やプレス機が必要で初期コストが高い
・大型部品には限界がある(装置の能力による)

適用例と使い分け
鋳造は、エンジンブロックや複雑なパイプ継手、機械カバーなど、複雑形状を低コストで大量生産したい場合に適しています。
一方、鍛造は、自動車のクランクシャフト、航空機の脚部品、工具類など、高い強度と耐久性が求められる部品に向いています。

選定にあたっては、次のような観点が重要になります。

観点 鋳造 鍛造
形状 複雑な形に対応 単純形状向き
強度 中程度 非常に高い
生産性 高い(大量生産) 中程度(量産には不向きな場合あり)
コスト 低コストで製造可 初期費用高めだが高付加価値

まとめ

鋳造と鍛造は、それぞれが異なる目的と特性を持った加工法です。
鋳造は「形の自由度」と「量産性」に優れ、鍛造は「強度」や「耐久性」で優れた性能を発揮します。
加工対象の製品用途や求められる特性によって、最適な選択をすることが、品質とコストのバランスを取る鍵となります。

切削加工と研削加工

金属加工において、不要な部分を除去して目的の形状に整える技術は「除去加工」と呼ばれ、その中でも代表的なのが「切削加工」と「研削加工」です。
どちらも工具を使って金属を削るという点では共通していますが、その目的、使用する工具、精度や適用範囲などにおいて明確な違いがあります。
本項では、切削加工と研削加工の特徴や違いについて詳しく解説します。

切削加工とは

切削加工は、旋盤・フライス盤・マシニングセンタなどの機械を使って刃物で金属を削る加工法です。
ドリル、バイト、エンドミルなどの切削工具を使い、主に素材の大部分を効率的に除去しながら形状を作っていきます。
立体形状や溝、穴などを加工する際に非常に広く使われています。

特徴
・加工速度が速く、能率が高い
・粗加工から中仕上げまで対応
・加工時には比較的大きな切粉が発生
・工具や機械のバリエーションが豊富

適用例
自動車部品の外形加工、フレームの角出し、ネジの製作、穴あけ、スロット加工など。

研削加工とは

研削加工は、砥石(といし)を高速回転させて、金属表面を少しずつ削る加工方法です。
切削加工では出せない高精度な寸法や平滑な面仕上げを実現するために用いられます。
切削が「大まかに削る」のに対し、研削は「仕上げ用の微細な加工」としての役割を担っています。

特徴
・非常に高い寸法精度(数μm単位)を実現可能
・表面粗さを極限まで滑らかにできる
・硬度の高い材料(金型用鋼など)にも対応
・切粉は粉状(微細な粒子)となる

適用例
ベアリングの外径研削、金型の最終仕上げ、スピンドルや精密部品の寸法調整など。

切削加工と研削加工の違い

比較項目 切削加工 研削加工
使用工具 刃物(バイト、エンドミルなど) 砥石
主な目的 大まかな形状形成、穴あけなど 高精度な仕上げ、最終寸法調整
精度 中〜高精度(0.01〜0.05mm程度) 超高精度(μmレベル)
加工速度 比較的速い ゆっくり(少しずつ削る)
表面仕上げ 中程度 滑らかで高品質な仕上げ
適用材料 一般的な金属素材全般 硬質材や熱処理済み材料にも対応

加工の使い分け

多くの加工現場では、「切削 → 研削」の流れで加工工程が構成されます。
たとえば、まず旋盤で外径を切削し、フライス盤で端面を加工し、最後に研削盤で高精度な面を出すというような使い分けです。
・粗加工や中仕上げ段階では切削加工が活躍
・精度や表面品質が求められる最終工程では研削加工が選ばれる
また、研削加工は熱変形やバリが少なく、仕上げ品質が安定するため、航空・医療・金型などの精密分野でも不可欠な技術となっています。

まとめ

切削加工と研削加工は、金属を削るという共通点がありながら、目的や特徴は大きく異なります。
切削は「形を作る」、研削は「精度を仕上げる」という住み分けが基本です。
両者を適切に使い分けることが、品質とコストを両立させる上で非常に重要です。

板金加工と塑性加工

金属の加工技術の中で、「板金加工」と「塑性加工」はいずれも素材を削らずに、形を変える加工という点で共通しています。
どちらも材料の無駄を抑え、効率よく製品を成形できる方法ですが、それぞれの手法と特徴には違いがあります。
この項目では、板金加工と塑性加工の定義、種類、違い、そしてそれぞれの利点と用途について解説します。

板金加工とは

板金加工は、金属の薄板(一般に6mm以下)を曲げたり、切断・打ち抜き・溶接することで立体形状を作る加工方法です。
機械の筐体、ダクト、ケース、カバーなど、比較的薄くて広い部品を作るのに適しています。

主な工程と種類
・せん断加工:シャーリングなどで板材を所定のサイズに切断
・曲げ加工:ベンダーを使って板材に角度を付ける
・打ち抜き加工:タレットパンチプレスなどで穴をあける
・溶接・リベット留め:複数の板を接合する
・レーザー加工:複雑な形状や穴あけにも対応

特徴
・複雑な三次元形状にも対応可能
・切削加工に比べて材料ロスが少ない
・中〜大量生産に適する
・材料は主に鋼板(SPCC、SUS、アルミなど)

塑性加工とは

塑性加工とは、金属材料に力を加えて、塑性変形(元に戻らない変形)を起こさせることで目的の形にする加工方法です。
塑性加工の中には、板金加工も含まれる場合がありますが、より広い概念であり、圧延・鍛造・押出し・引抜き・深絞りなども塑性加工に分類されます。

主な種類
・圧延加工:ローラーで金属を薄く延ばす(鋼板やアルミ箔などの製造)
・鍛造加工:ハンマーやプレスで金属を叩いて形を整える(強度の高い部品)
・押出し加工:筒に入れた金属をダイスから押し出して成形(アルミサッシなど)
・引抜き加工:細いワイヤーやパイプを引っ張って細く伸ばす
・深絞り加工:板材をカップ状や筒状に成形(飲料缶、洗面ボウルなど)

特徴
・素材のロスが少なく、量産に向いている
・加工により強度や靭性が向上する(加工硬化)
・材料の流動を活かした自由な成形が可能

違いと使い分け

比較項目 板金加工 塑性加工
定義 薄い金属板を対象とした変形加工 金属全般を変形させる総合的な加工法
材料形状 薄板(6mm以下) 薄板・棒材・塊などあらゆる形状
主な用途 機械のカバー、筐体、ダクト等 部品素材(アルミ押出材、鍛造品、缶など)
精度・自由度 高精度、複雑な形に対応可能 加工ごとの自由度に差がある(例:鍛造は高強度向け)

板金加工は主に「薄板」を対象にした加工であり、筐体や外装部品、電気部品など比較的軽量な部品の製作に適しています。
一方、塑性加工は「材料全体を変形」させるため、中空部品や高強度部品、量産部品の成形に用いられます。

まとめ

板金加工と塑性加工はどちらも「削らずに形を変える加工法」ですが、そのスケールと用途には大きな違いがあります。
板金加工は「薄板の立体化」、塑性加工は「金属全体の流動と成形」がキーワードです。
それぞれの加工法の特徴を理解し、目的に応じて最適な工法を選ぶことが、製品の品質と生産効率を高めるポイントとなります。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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