LINEでお問い合わせ

ブログ

2021.09.06 | ブログ

SUS303とは!?304の違いも簡単解説します!

本日は金属加工業ではなじみのある金属「SUS303」について少し解説していきたいと思います。
304との違いなどにも触れていますので是非ご覧ください♪

必達試作人
必達試作人
短納期の試作品加工は大阪のアスクへ!

SUS303とは?

SUSの試作品

SUS303は、リンと硫黄を添加した切削加工用のステンレスの一種です。
SUS303は、切削性や加工性、被削性などを向上させたステンレス鋼材で、ボルト、ナット用途などとして使われます。
一方、溶接には向いていません。

SUS303のポイント!

・切削性に優れている
・ボルトやナットによく使われている
・SUS304より耐食性に劣る

ステンレスとは?

ステンレスとは、ステイン(汚れ)とレス(無い)の造語で、「汚れが少ない素材」から来ています。
もともとステンレスは、鉄及び鉄の5元素と言われる、C(炭素)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(燐)、S(硫黄)にCr(クロム)、Ni(ニッケル)を含有させた合金鋼のうち、クロムの含有量が約11%以上のものを言います。

ステンレスは大きく5つに分類されます。
①マルテンサイト系ステンレス鋼
②フェライト系ステンレス鋼
③オーステナイト系ステンレス鋼
④オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
⑤析出硬化系ステンレス鋼

SUS303は上記ステンレスの分類の中で、オーステナイト系ステンレス鋼に分類され、常温でオーステナイトを主要な組織とするステンレス鋼の一種です。
オーステナイトとは、鉄に炭素や合金元素を添加することでオーステナイトが安定化し、常温でも存在するようになります。

快削ステンレス鋼SUS303

オーステナイト系ステンレスの中でも、SUS303の際立った特徴は、P(リン)とS(硫黄)の含有量が極めて多いことです。
他のオーステナイト系ステンレスのリンの含有量は、0.045%以下、硫黄の含有量は、0.03%以下なのに比べ、SUS303の含有量は、リンは0.20%以下、硫黄は0.15%以上です。
リンと硫黄の含有量を多くすると、粘り気が少なくなり、切削性に優れるという特徴を持つため、SUS303は他のオーステナイト系ステンレスに比べ快削ステンレス鋼とも呼ばれます。

また被削性、耐焼付性も優れています。
したがって深い穴や溝、ポケットなど切削しにくい部分が多くあるような加工品への適用がおすすめです。
一方硫黄やリンといった成分が多いことにより、耐食性、溶接性には劣ります。

快削ステンレス鋼は、SUS303だけではありません。
元々の定義として、快削ステンレス鋼は一般的に切削性が良くないステンレス鋼の欠点を補うために、快削性元素と呼ばれる硫黄、セレン、鉛などをモリブデン、ジルコニウムなどと共にステンレス鋼に添加したものを言います。
JISにおいては、SUS303以外に、303Se、430F、416、420F、440Fなどが快削性ステンレス鋼と呼ばれています。

SUS303と304の違い

SUSの試作品

SUS304は、オーステナイト系ステンレス鋼の中では18クロムステンレスとも呼ばれ、代表的なステンレス鋼として最も広く使用されている鋼材です。
用途としては、家庭用品から建築部材、車輌材料、一般科学設備、食品設備、さらには原子力設備など様々な製品に使用されています。

SUS304に対して、SUS303の一番の特徴は、リンと硫黄を多く含有することによって切削加工しやすいというところです。
一方、耐食性には劣り錆びやすいことや溶接性も劣ります。
したがってSUS303は、切削加工しやすいメリットを生かして、ボルトやナットに使用されることが多いです。

SUS303と304を見分ける方法

見た目で、SUS303か304を見分けることは非常に難しいですが、旋盤などの加工を行った際、切粉から推定することが一番見分けられる可能性があります。
切粉は粘り気のある材質ほど、つながる性質があります。
SUS304の場合は、粘り気が多いので、切粉が一本につながっていることが多いです。
SUS303は粘り気が少ないので、切粉がつながらないことが多いです。

SUS303は加工コストを下げたいときに最適

①材料をSUS304から303に変更したケース

加工コストを下げたい場合に、SUS304の代わりに303を使われるケースはよくあります。
加工性に優れたステンレス材料だからです。
加工性が良ければ工程時間の短縮、ひいてはトータルでのコストダウンにつながります。
ただし、耐食性が良くないという特徴もあるため、機械部品が一般的な耐食性などを備えていて、問題ない場合にはSUS303を選択するほうが良いでしょう。

②材料をSUM材(硫黄および硫黄複合快削鋼鋼材)からSUS303に変更による加工精度の向上

元々SUM材を使用していて、種類またはロットによって寸法のバラツキが発生しやすい特性があるため、公差±広い公差範囲が必要であったところを、SUS303を使うことにより、寸法精度が向上し、品質が向上した例があります。
SUM材はSUS材に比べて安価であることは間違いないですが、精度にバラツキがあります。
そのため、後処理や精度出しのことを考えると、SUS303を使った方がトータルコストが安くなることがあります。

SUS303の形状

SUS303で流通している形状は、丸棒か形鋼になります。
管や板形状のものは流通していません。
丸棒は、ピーリング・プラスコンバインド丸棒、ターニング丸棒、センタレス丸棒などがあります。

一方、SUS303を用いたシムプレートが販売されています。
シムプレートとは、機械製作などの作業現場において、隙間などを埋めたりする高さ調整の用途で物と物との間に挟む材料のことです。
スペーサーともいいます。

機械的性質と科学的性質

機械的性質

ステンレスとして一般的に使用されるSUS304とほぼ変わらない値です。
先述のとおり、SUS304は粘り気が強く、一方でSUS303は快削性に優れているという違いはありますが、機械的性質については同レベルであると言えます。

化学的性質

SUS303の化学的性質で他の鋼材との際立った差は、P、Sの含有量が多いことと、Mo(モリブデン)も含有されていることです。
P、S、Moの含有量が多いことによって、SUS303が切削性に優れているという特徴にもつながっています。

試作全国対応!
簡単・最速1時間お見積り

アスクならこんなお困りごとを解決します!

  • 他社では納期が間に合わないと言われた
  • 急な設計変更があった
  • 他社ではできないと言われた
  • 海外調達品の手直し・追加工
今すぐ無料でお見積りを依頼する

もっとアスクの事を知りたい!という方は
こちらもご覧ください!

株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最速1時間!
知っているようで知らない加工に関する知識をお届けします!

ブログ記事も投稿しておりますので是非ご覧ください♪

他の動画ご覧ください♪