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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

ダボ出し加工の基礎知識をお伝えします!

本日はダボ出し加工について解説していきます!
ダボ出し加工の基礎知識を中心に解説しますので、是非ご覧ください♪

ダボ出し加工とは

「ダボ出し」とは、金型や治具、機械部品などを組み立てる際に、部品同士の位置決め精度を高めるために設けられる「ダボ(位置決めピン)」の取り付け作業、あるいはそのための加工工程を指します。
「ダボ」は英語で「dowel pin」とも呼ばれ、小さな円柱形状の金属ピンが一般的で、2つ以上の部品を正確に位置合わせし、ずれなく組み付けるための基準となる役割を担います。
ダボ出しは、そのダボピンの取り付け穴の加工、嵌合調整、または芯合わせなどを含む一連のプロセスのことです。
特に金型製作の現場では、複数の部品で構成される金型の中で、固定側と可動側、または入れ子部品などが正確に噛み合う必要があります。
ここで、基準となる位置決めピンが重要な役割を果たし、そのピンが正確に挿入されるように穴あけや調整を行うのがダボ出しの作業です。
仮にこの工程が不適切に行われれば、金型の閉じ合わせにズレが生じ、成形品の寸法不良やバリ発生、さらには金型自体の損傷といった重大なトラブルにつながるおそれがあります。
ダボ出しは、単にピンを打ち込むだけの単純作業と思われがちですが、実際には非常に繊細で熟練の技術が求められます。
たとえば、基準面に対する直角性の確保、芯ズレの最小化、ダボと穴のクリアランスの調整など、ミクロン単位での精度が求められるケースも少なくありません。
したがって、手作業による調整と機械加工のハイブリッドな対応が必要になる場面もあります。
また、ダボ出しは、再現性や交換性の確保という意味でも重要です。
組み立て時に位置ズレがなくなることで、同じ部品を別の機体に流用したり、金型の分解・再組立後でも元通りに復元できるようになるため、生産の安定化や保守性の向上にもつながります。
このように、ダボ出しは単なる補助的な工程ではなく、製品の品質や生産性、コストにまで影響する「要所」の技術といえます。

加工業界における位置づけ

ダボ出しは、加工業界において「精度確保の要」として極めて重要な位置づけにあります。
特に金型製作、機械組立、治具製作など、精密な位置合わせが要求される現場では、ダボ出しの精度が最終製品の品質を大きく左右します。
部品同士が正しく嵌合し、繰り返しの組立・分解でも位置ズレが生じない構造を実現するためには、寸法精度だけでなく、幾何公差や位置公差においても高い要求が課せられます。
そのため、ダボ出しは単なる補助作業ではなく、製品設計と生産工程の橋渡しを担う、きわめて技術的価値の高い工程として位置づけられています。
たとえばプレス金型の分野では、パンチやダイの位置が数ミクロンでもずれれば、製品にバリや変形が発生する恐れがあります。
こうしたズレを未然に防ぐのが、ダボピンによる位置決めであり、その精度を担保するのがダボ出し作業です。
また、樹脂成形用金型や鋳造用金型でも同様に、複数の金型部品の正確な噛み合わせは極めて重要で、ダボ出しによって寸法公差を補正する役割が求められます。
さらに、量産ラインで使用される治具や専用機でも、ダボ出しの役割は重要です。
たとえば製品を決まった位置に固定するための治具において、毎回同じ位置にワークを載せることが要求される場合、ダボ出しによる高精度な基準出しが製品品質の安定に直結します。
ここで位置決めが曖昧だと、後工程の加工誤差につながり、ライン全体の歩留まりが低下するおそれがあります。
加工業界では、これらの理由からダボ出しは一種の「職人技」として尊重されており、熟練技術者が時間をかけて丁寧に作業を行うケースが多く見られます。
最近では一部自動化や機械加工によるダボ出しも進んでいますが、それでも最終的な調整や確認は人の手に委ねられる場面が少なくありません。
また、ダボ出しの精度が高いことで、部品の互換性が確保されるという利点もあります。
これにより、予備部品の共通化や生産の柔軟化が可能になり、コストダウンやリードタイムの短縮といった経済的効果も期待されます。
このように、加工業界におけるダボ出しは「製品精度・生産効率・品質保証」という3つの観点から非常に重要な技術として位置づけられており、現場における確かな技能とノウハウの蓄積が求められています。

ダボ出しの工程と手法

手作業によるダボ出し(ハンマー・ポンチ使用)

ダボ出しの基本的な方法のひとつが、ハンマーやポンチといった手工具を用いた手作業によるものです。
これは特に、金型製作や組立治具の現場などで、微細な調整が求められる場面において今なお広く行われている手法です。
加工機による高精度な穴あけが進んだ現代でも、実際の部品間の“すり合わせ”には、手作業ならではの調整能力が欠かせないことが多く、そのためダボ出し技術は職人技として継承されています。
手作業によるダボ出しの流れは、おおよそ次のようになります。
まず、部品同士を仮組みし、基準面や合わせ面の状態を確認します。
次に、ダボピンを挿入する穴の位置をケガキやポンチマークで正確にマーキングし、ドリルやリーマーなどで穴あけ加工を行います。
このとき、位置ズレを防ぐために一方の部品に対して先に穴あけを行い、その部品をテンプレートとしてもう一方に位置写しを行う「現物合わせ」が多用されます。
この現物合わせの段階では、ピンがスムーズに入るか、きつすぎず緩すぎないかを手で何度も確認しながら調整していきます。
必要に応じて、ポンチで位置を微修正したり、リーマーで穴径を調整したりする作業も含まれます。
ピンの挿入にはハンマーを使いますが、過剰な打撃は穴を変形させる原因になるため、丁寧に少しずつ叩き込むことが求められます。
また、使われるダボピンには、「はめあいダボ(すきまなし)」や「すきまダボ(遊びあり)」などの種類があり、用途や部品の材質に応じて適切なピンが選定されます。
はめあいの場合はかなり精密な穴あけが必要になるため、手作業による最終仕上げが欠かせません。
手作業によるダボ出しの利点は、なんといっても現物の状態を直接確認しながら臨機応変に調整できる点にあります。
たとえば、微妙な歪みや加工誤差、部品間のガタつきなども、熟練の職人であればその場で補正しながら位置決めが可能です。
この「経験に裏打ちされた勘どころ」こそが、手作業によるダボ出しの最大の強みと言えるでしょう。
一方で、作業者の技量に依存する部分が大きいため、技能継承の課題や作業の標準化が難しいという側面もあります。
また、大量生産には不向きであり、個別対応が必要な試作や少量多品種生産に適しています。
つまり、手作業によるダボ出しは、精度と柔軟性を両立できる一方で、職人のスキルと時間を要する「匠の技」として、今なお重要な役割を担っているのです。

専用工具・機械を用いた自動ダボ出し

近年の製造業においては、生産性の向上と品質の安定を目的として、ダボ出し作業にも専用工具や機械を用いた自動化・半自動化の動きが進んでいます。
従来、熟練工による手作業で行われていたダボ出しは、正確ではあるものの、再現性や標準化の点で課題がありました。
これに対して、専用機やCNC機器を活用することで、ミクロン単位の精度を安定して維持しながら、作業の省力化・高速化を実現することが可能になります。
自動化されたダボ出しでは、まずCAD/CAMデータに基づいて、ダボ穴の位置や径を正確にプログラムし、マシニングセンタやジグボーラーなどの高精度機械で加工を行います。
こうした機械は、高速スピンドルや高剛性構造を備えており、繰り返し精度に優れるため、複数部品間の位置ズレを極めて低い範囲に抑えることができます。
穴あけ後にはリーマー仕上げを自動で行うこともできるため、ピン挿入時のはめあいも良好です。
さらに、専用の「ダボ挿入機」や「圧入機」を使用すれば、ダボピンの供給から圧入までの一連の工程を自動化することも可能です。
ピンの供給はボウルフィーダーなどの装置で行い、カメラやセンサーで向きや位置を確認しながら正確にセットされ、一定のトルク・圧力で圧入されます。
これにより、作業者の負担が大幅に軽減され、均質な品質が確保されるという利点があります。
また、最近ではロボットアームと画像処理技術を組み合わせた「ロボットダボ出し」も開発が進んでいます。
これは、部品を自動認識しながら、最適な角度・力加減でピンを圧入していく方式で、試作や多品種少量生産の現場でも対応が可能です。
さらには、機械学習やAIを活用して、現場のフィードバックをもとに補正をかけるようなシステムも登場しつつあります。
ただし、自動化には初期投資が必要であり、加工条件や使用部品に合わせた設備選定と設定作業も不可欠です。
また、完全な自動化では対応しきれない微細な調整が必要なケースもあるため、現場では「機械+人」のハイブリッド運用が多く採られています。
つまり、機械による基本精度の確保と、人の手による微調整の組み合わせが、実用的なダボ出しの最適解となっています。
このように、専用工具や機械を用いたダボ出しは、生産ラインの効率化と製品の品質安定を支える重要な技術として進化しており、今後の自動化・スマートファクトリー化の流れの中でも中心的な役割を果たしていくと考えられます。

ダボ出しが重要となる製品と部品

精密金型やプレス金型での役割

板金加工品

ダボ出しは、精密金型やプレス金型の製作・組立において、極めて重要な役割を果たします。
特に、金型の合わせ面や複数部品の正確な位置決めが求められる場合には、ダボピンによる基準出しが製品精度そのものに直結するため、品質管理上の要所となります。
金型の仕上がり精度が、そのまま成形品の寸法精度・外観品質に反映されるため、ダボ出しの正確さは決して軽視できない工程です。
たとえば、プレス金型の場合、上型と下型が高い繰り返し精度で噛み合わなければ、打ち抜きや曲げといった加工においてズレが発生し、製品にバリや寸法不良が生じます。
こうしたズレは、ミリ単位ではなく、数十ミクロン程度の誤差でも問題となりうるため、ダボ出しによる位置合わせが非常に重要になります。
プレス加工は高速かつ連続的に行われるため、一度でもダボ位置に誤差があれば、その後の全ての加工品に不具合が波及する恐れがあるのです。
精密金型、特に射出成形や微細加工用の金型においても、ダボ出しの重要性は変わりません。
たとえば、コア・キャビティ・入れ子部など、複数の構成部品が正確に組み合わさって成形空間を構成する場合、部品間の位置関係が狂うことで、寸法精度や外観の不良が発生します。
こうした金型では、熱膨張や摩耗にも耐えうる精密なはめ合いが求められ、ダボピンを通じた高精度な位置合わせが不可欠です。
また、分割型の金型や、メンテナンス時に分解・再組立を行う構造の金型においては、繰り返しの組立精度の再現性が求められます。
ここでもダボ出しが正確に行われていれば、元の精度を損なうことなく再利用できるため、メンテナンス性や保守性の向上にもつながります。
つまり、ダボ出しは金型そのものの寿命や信頼性を左右するとも言えるのです。
さらに、金型部品を外注先で製作する場合や、パーツ単位でストックしておく場合にも、ダボ位置を共通化することで互換性を保つことができます。
これにより、生産中のトラブル対応が容易になり、リードタイムの短縮やコスト削減にも貢献します。
このように、精密金型やプレス金型におけるダボ出しの役割は単なる位置合わせにとどまらず、「寸法精度の保証」「不良率の低減」「メンテナンス性の確保」「部品の互換性維持」といった多方面におよび、金型全体の品質と運用効率を左右する極めて重要な技術要素となっています。

治具・組立部品における位置決めの精度向上

ダボ出しは、治具製作や機械部品の組立工程においても、極めて重要な役割を担っています。
治具とは、加工や組立の際にワークの位置を正確に固定し、作業の繰り返し精度や作業効率を向上させるための装置です。
こうした治具の正確な位置決めには、ダボピンが基準として欠かせません。
ダボ出しによって、その位置決め精度が飛躍的に高まるため、結果的に製品の品質安定化や加工誤差の低減につながります。
治具の設計段階では、ワークや加工工具の寸法精度、公差、取り付け方法などを総合的に考慮しますが、どんなに優れた設計でも位置決めの基準が曖昧では安定した生産は実現できません。
ここでダボピンを用いた位置決めを行うと、たとえ複雑な形状のワークであっても、決まった位置に確実にセットできるようになります。
この位置決めの確実性が、加工時のズレや誤差を減少させ、加工後の検査や組立時の再現性を大幅に向上させるのです。
また、組立部品においても、複数の部品を正確に組み合わせる際には、ダボピンの位置が非常に重要です。
特に自動車部品や精密機械の組立ラインでは、多数の部品が高速で組み合わされるため、位置決めがずれると組立不良や製品不良が発生します。
ダボ出しを適切に行うことで、こうしたトラブルを未然に防ぎ、生産性の向上や不良率の低減に寄与します。
さらに、治具や組立部品では、繰り返しの脱着や交換が頻繁に発生します。
ダボ出しにより位置決め精度が高い状態を維持しておくことで、メンテナンス時の再組立もスムーズになり、工数削減やトータルコストの低減が可能です。
加えて、ダボピンは衝撃や振動にも強いため、動作中の部品ずれや緩みを防止する役割も果たします。
近年では、精密治具においても高精度なダボ出しが求められており、CNC加工や自動化技術と組み合わせて高い位置決め精度を実現するケースが増えています。
これにより、製造工程全体のデジタル化やスマートファクトリー化の推進に寄与しています。
まとめると、治具や組立部品におけるダボ出しは、位置決めの基準として製品品質の安定化、組立効率の向上、メンテナンス性の確保など、多くの面で生産現場の信頼性向上に欠かせない技術であり、その重要性は今後も変わることなく高まっていくでしょう。

ダボ出しにおける注意点と不良対策

加工精度と芯ズレの防止

ダボ出しにおいて最も重要なポイントの一つが、「加工精度の確保」と「芯ズレの防止」です。
ダボピンを用いた位置決めは、部品の寸法精度だけでなく、穴の位置精度や形状精度が高くなければその効果を発揮できません。
わずかなズレでも組み立て時の不具合や製品の性能低下につながるため、精密な加工技術と厳格な品質管理が求められます。
加工精度とは、主に穴の中心位置、穴径、穴の垂直度(穴の軸と部品の基準面の垂直性)などが含まれます。
これらが適正に管理されていなければ、ダボピンが穴に対して傾いたり、正しい位置に挿入できなかったりするため、組立部品の芯ズレが発生します。
芯ズレは部品の変形や機能不良の原因となるだけでなく、金型の摩耗や破損を招くこともあります。
芯ズレ防止のためには、加工工程での工具選定や加工条件の最適化が不可欠です。
例えば、穴あけには下穴の精度、ドリルの刃先の状態、送り速度、回転数などが影響し、これらを適切に設定することで穴の精度向上が図れます。
さらにリーマー加工を行う場合は、穴の仕上げ精度と表面粗さが大幅に改善され、ピンとのはめあい精度を向上させます。
また、穴の垂直度を確保するためには、ワークの固定方法も重要です。
ワークが振動したり傾いたりすると穴の軸がずれてしまうため、精密な固定治具の使用やマシニングセンタの高剛性保持が求められます。
近年では3D測定機やCNC加工機の活用により、より高精度な穴加工が可能となっています。
さらに、ダボピン自体の寸法公差も考慮する必要があります。
ピンと穴のクリアランス(すきま)は最適化されなければならず、はめあいの種類によっては極めてタイトな公差管理が求められます。
クリアランスが大きすぎるとガタつきや位置ズレが発生し、小さすぎると挿入が困難になり損傷を招く恐れがあります。
また、加工後の検査も芯ズレ防止には欠かせません。
ダイヤルゲージや座標測定機を用いて穴の位置や径、垂直度を測定し、規格内に収まっているか厳密にチェックします。
問題があれば再加工や修正を行い、芯ズレの発生を未然に防ぎます。
このように、ダボ出しにおける加工精度と芯ズレの防止は、単なる穴あけ作業以上の高度な技術と管理が必要です。
精度管理が甘いと組立不良や製品トラブルが発生するため、製造現場では最新の加工技術と検査体制を駆使し、常に高品質を追求しています。

ダボピン破損や取り付け不良への対処法

ダボ出し作業においては、ダボピンの破損や取り付け不良が発生することがあります。
これらは組立精度の低下や金型・機械の故障を招くため、早期発見と適切な対策が不可欠です。
ここでは、破損や不良の主な原因と、それに対する対処法を解説します。
まず、ダボピン破損の原因としては、過度な圧入力や衝撃、材質の疲労、穴の加工精度不足などが挙げられます。
ピンの径に対して穴が小さすぎたり、真直度が悪かったりすると、挿入時に大きな応力がかかりピンが曲がったり折れたりするリスクが高まります。
また、繰り返しの脱着による摩耗や錆びも破損の要因となります。
対処法としては、まず加工精度を見直し、穴径や位置の公差を適正に管理することが重要です。
穴あけ・リーマー加工の精度向上や、ピンと穴のクリアランスの適正化により、圧入負荷を低減できます。
加えて、ピン挿入時の圧入力や打撃方法を適正化し、専用の圧入機や治具を使うことで均一な力で挿入し、局所的な応力集中を防ぐことが効果的です。
材質面では、耐久性の高いダボピン材質の選択や表面処理(硬化処理や防錆処理)を行うことで寿命を延ばせます。
摩耗や腐食が進んだピンは早めに交換することが望ましいです。
次に、取り付け不良は、ピンの向き違いや穴の汚れ、切粉の付着によるスムーズな挿入阻害などが原因です。
不良のまま組立を進めると位置ズレや組立困難を招くため、作業前の清掃や異物除去を徹底することが基本となります。
また、ピンの向きを識別しやすくするためにマークを付けたり、作業手順を標準化したりすることも有効です。
さらに、組立後の検査では、ダボピンの突出長さや挿入深さを測定し、規格内であるかを確認します。
異常があれば速やかに修正または交換を行い、製品全体の品質を確保します。
最後に、作業者教育も重要です。
適切な打撃力の加減や作業手順の理解、異常時の対応法を熟知することで、破損・不良発生を未然に防げます。
作業記録の管理や定期点検も、長期的な品質維持に役立ちます。
このように、ダボピンの破損や取り付け不良は多くの要因が絡むため、総合的な対策が求められます。
加工精度の向上、設備・工具の適正化、作業手順の標準化、教育訓練を組み合わせることで、高品質なダボ出しを実現できます。

ダボ出し技術の今後と自動化の展望

ロボットによる自動位置決めの可能性

板金加工品

近年、製造業の自動化・省力化の流れの中で、ダボ出し工程もロボット技術による自動位置決めの導入が注目されています。
従来は熟練作業者の経験や勘に頼っていた繊細な調整を、ロボットの高精度な動作制御や画像認識技術と組み合わせることで、再現性の高い作業を実現しようという試みです。
ロボットによる自動位置決めでは、まず対象部品の形状や位置を高精度の3Dカメラやレーザーセンサーで計測し、位置情報をリアルタイムで取得します。
これを元にロボットアームが微細な動作調整を行い、ダボピンの穴に対して正確にピンを挿入します。
人間の手では難しい微小な角度調整や位置補正も、ロボットは高速かつ高精度に行えます。
この技術の最大のメリットは、「高い再現性」と「省人化」です。
作業者ごとにばらつく作業品質を均一化でき、同じ精度での繰り返し作業が可能になるため、不良率の低減につながります。
また、人手不足が深刻化する中で、単純作業の自動化による労働負荷軽減や作業効率向上も期待されています。
さらに、AIや機械学習を活用すれば、ロボットが現場の環境や部品の状態を学習し、最適な動作パターンを自律的に調整することも可能です。
これにより、部品の微妙なばらつきや予期せぬ状況にも柔軟に対応し、作業品質を維持します。
ただし、ロボット導入にはいくつかの課題もあります。
部品の複雑な形状や高精度要求に対応するためのセンサー・制御技術の高度化が必要であり、初期投資や導入コストも無視できません。
また、ロボットが扱いきれない微細な調整や仕上げは依然として人手に頼るケースが多いため、「人とロボットの協調作業」が重要視されています。
今後は、ダボ出し工程のロボット化が進むことで、製造現場の標準化・効率化が加速し、スマートファクトリーの一翼を担う存在になることが期待されています。
特に、多品種少量生産や高度な品質管理を求められる分野では、ロボットの自動位置決め技術が欠かせない要素となるでしょう。

高精度化と省人化の両立への挑戦

ダボ出し工程における高精度化と省人化の両立は、製造現場における大きな課題かつ目標です。
精密な位置決めは製品の品質を左右し、一方で人手不足やコスト削減の要求が高まる中、いかに効率的で高品質な生産体制を構築するかが問われています。
高精度化は、加工技術の向上や機械設備の進化によって実現されつつあります。
CNCマシニングセンタや高精度リーマー、座標測定機(CMM)などの先進設備は、ミクロン単位での穴加工精度を確保し、ダボピンの位置決め精度を飛躍的に高めています。
これにより、不良率の低減や製品の信頼性向上が期待できます。
一方、省人化のためには、自動化技術やロボット導入が鍵となります。
前述のロボットによる自動位置決めシステムは、作業の均一化と省力化に大きく寄与しています。
また、IoTやAIを活用したスマートファクトリー化により、リアルタイムで加工状況を監視し、異常検知や自動補正を行うことも可能になりつつあります。
しかし、高精度化と省人化を同時に実現するには、単なる設備投資や技術導入だけでは不十分です。
例えば、高精度加工は設備の微妙な調整や最適な加工条件の設定が不可欠であり、これらは現場のノウハウや熟練技術者の経験に依存する部分が大きいからです。
また、省人化のための自動化システムは複雑で導入コストが高く、全ての現場に適用できるわけではありません。
このため、多くの企業では「人と機械の協働」を推進しています。
熟練作業者が設備やロボットの監視・調整を行い、問題発生時には速やかに対応する体制を構築することで、高精度と省人化のメリットを両立させています。
教育・訓練を通じて作業者のスキル向上を図ることも重要です。
また、製造現場のデジタル化によって、加工履歴や検査結果をデータ化・分析し、問題発生の傾向を把握して早期対策を講じる取り組みも増えています。
これにより、品質トラブルの未然防止と効率的な生産計画の立案が可能となります。
まとめると、ダボ出しにおける高精度化と省人化の両立は、最先端の加工技術・自動化技術と、熟練作業者の経験・ノウハウの融合によって実現されるべきものです。
今後も製造業の競争力強化のために、この両者をバランス良く取り入れる取り組みが加速していくことが予想されます。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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