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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

ドリルによる穴あけ加工の種類?穴あけ加工ってどんな加工?を解説します!

本日はドリル加工について解説していきます!
加工時の注意点や加工方法などご紹介していきますので、是非ご覧ください♪

必達試作人
必達試作人
ドリルの穴あけ加工はお任せ!

穴あけ加工ってどんな加工?

ドリル穴のイメージ

穴あけ加工は、固定した加工ワークに回転する工具を当てて、、穴をあける加工方法です。
ドリルやリーマと呼ばれる工具を使い、ボルトの穴や軸受けの穴、位置決め用の穴など、さまざまな穴をあけることができます。
ドリルのかわりにタップを使うことで、ねじ穴の加工もできます。

穴あけ加工で使われる工作機械

NCボール盤

NCボール盤は、穴あけ加工で使われるNC工作機械です。
NC制御による自動加工で、作業者による加工のばらつきがなくなり、安定した加工ができます。
シンプルな構造でコストも低いため、穴あけ専用の工作機械として広く使われています。

多機能化により、マシニングセンタ風に進化したタッピングマシンや、深穴専用のガンドリルマシンなども登場しています。

NCボール盤でできる加工には、穴あけ加工だけでなく、リーマ・タップ加工や、中ぐり加工などもできます。
ひとつの穴あけに様々なドリルを使い分けることもあります。

NCボール盤の種類

・NC直立形ボール盤
汎用ボール盤にNCを搭載した、標準的なNCボール盤です。
シンプルで使いやすい機械ですが、大量生産には向いていません。

・タッピングマシン(ドリリングマシン)
タッピングマシンは、マシニングセンタ並みの機能を持った、多機能NCボール盤です。
もともとは、複数のドリルを搭載した穴あけ加工専用機として誕生し下。
その後、高速・高精度化や周辺機器の進化によって、主軸30番の小型マシニングセンタとして使われるようになりました。
タレット式のATC(工具交換装置)を搭載しており、マシニングセンタに比べ低コストです。
穴あけ加工だけでなく、フライス加工にも対応可能です。
IT機器の金型加工やスマホの筐体加工用として、世界で広く使われています。

・NCタレット式ボール盤
NCボール盤にタレット(旋回式の刃物台)を搭載したNCボール盤です。
タレットを使い、様々なドリルを順番に交換しながら連続加工します。
1台の機械で、加工から仕上げまで完結できます。

・NCラジアルボール盤
NCラジアルボール盤は、主軸に旋回アームを搭載した、大型のNCボール盤です。
旋回アームにより、ドリルを任意の位置に動かすことができます。
加工ワークを動かさずに多点の穴あけができるため、大きな部品の穴あけ加工に最適です。
近年ではマシニングセンタにとってかわられたため、需要は減っています。

・NC深穴ボール盤(ガンドリルマシン)
NC深穴ボール盤は、深い穴の加工で使われるNCボール盤です。
銃身のような深穴をあけるため、ガンドリルマシンとも呼ばれます。
ガンドリルと呼ばれるドリルを使い、穴径の10~50倍以上の深さの穴をあけることができます。
自動車クランクシャフトなどの部品加工で使われています。

・NC多軸ボール盤
NC多軸ボール盤は、複数の主軸を搭載したNCボール盤です。
数十本のドリルを使って、さまざまな穴を同時にあけます。
それぞれの工程のために専用設計された専用機として、自動車部品やプリント基板などの大量生産に使われています。

・NC卓上ボール盤
NC卓上ボール盤は、作業台の上に据え付けて使われる小型のNCボール盤です。
φ13以下のドリルを使った、小さな部品の加工に向いています。
機械部品の修理や、追加工などにも使われます。

NC旋盤

ドリル穴のイメージ

NC旋盤は、旋削加工で使われるNC工作機械です。
NC制御によって、複数のバイトを自動で交換しながら、外周削り・穴あけ・ねじ切りなどを自動で加工します。
作業者による加工のばらつきがなくなり、量産部品の安定加工が実現します。

最近ではマシニングセンタと融合したターニングセンタと呼ばれる複合機械などが誕生し、多機能・高機能化が進んでいます。

NC旋盤でできる加工として、バイト(刃物)を使った旋削加工や、ドリルを使った穴あけ加工など、さまざまな切削加工を自動で行います。

NC旋盤の種類

・NCタレット旋盤(CNC旋盤)
NCタレット旋盤は、タレット(旋回式の刃物台)を搭載したNC旋盤です。
生産現場でNC旋盤/CNC旋盤といえば、このNCタレット旋盤を指すことが多いです。

タレットに装着された複数の刃物を順番に使うことで、外周削り・穴あけ・ねじ切りなどの連続加工ができます。
生産性が高く、小物~中物の大量生産に向いています。

・CNC自動旋盤
CNC自動旋盤は、加工ワークの着脱を自動化させた小型のNC旋盤です。
ベアリング部品や自動車部品など、小物の連続加工で使われています。
もとは時計部品の精密加工機械として生まれたため、いまでも時計メーカーの自動旋盤が大きなシェアを持っています。

主軸の背面からバー材(棒状のワーク)を自動供給し、加工・切り落としのサイクルを繰り返します。
作業者によるワークの着脱が不要になるため、自動化に最適です。

・CNC高精密旋盤
CNC高精密旋盤は、高精度加工に特化したNC旋盤です。
レンズ金型や光学部品など、高い精度が要求される精密部品をサブミクロン(1μm以下)の精度で加工をすることができます。
研磨仕上げまでできる、砥石を搭載した機種もあります。

・NC立旋盤(ターンミラー)
NC立旋盤は、主軸(ワークの回転軸)が縦向きになったNC旋盤です。
縦形旋盤や縦型旋盤とも呼ばれます。
加工ワークをテーブルに置いて回転させるため、重たい材料でも安定して加工することができます。
ワークを平置きするため、ガスタービンや発電機ポンプなどの大型ワークでも簡単に着脱や芯出しが可能です。
ATC(自動工具交換装置)を搭載した機種では、ドリルや回転テーブルとの組み合わせによって、マシニングセンタ・ターニングセンタに近い加工もできます。

・NC正面旋盤
NC正面旋盤は、大きいワークを削るためのNC旋盤です。
直径が大きく、長さが短いワークの端面加工や、内面加工で使われます。
主軸が作業者の正面を向くタイプが多いため、正面旋盤と呼ばれます。

・NC単能機
NC単能機は、一つの工程に特化したNC旋盤です。
自動車部品などの量産加工の専用機としても使われます。
シンプルな構造のためメンテナンス性が良く、コストが低いのが特徴です。

・NCロール旋盤
NCロール旋盤は、大きな円筒ワークを旋削するための大型NC旋盤です。
発電機の大型シャフトやタービンなど、特殊部品の加工で使われます。

・NC車輪旋盤
NC車輪旋盤は、鉄道車輪を削るためのNC旋盤です。
車輪の外周加工や、車輪の摩耗の補正・修理に使われます。

・NC倣い旋盤
NC倣い旋盤は、倣い加工の機能を搭載したNC旋盤です。
段付き軸部品やテーパ状の部品を、倣い装置でトレースしながら加工します。
高性能のNCの普及によって活躍の場は減っていますが、ピストンなどのオーバル(楕円)加工などで使われます。

NCフライス盤

NCフライス盤は、切削加工で使われるNC工作機械です。
NC制御による自動加工で、作業者による品質のばらつきがなくなり、安定した加工ができます。
汎用フライス盤のハンドル操作では難しい複雑な形も、高い精度で加工することができます。

NCフライス盤では、フライスやエンドミルを主導で交換しながら加工を行います。
NCで3軸(X/Y/Z)を制御することで、側面や溝の加工もできます。
フライス加工だけでなく、穴あけ加工・中ぐり加工・リーマ・タップ加工にも使われます。

NCフライス盤の種類

・NC立てフライス盤
NC立てフライス盤は、主軸(刃物の回転軸)が縦向きになった、NCフライス盤です。
加工ワーク(切削される金属)の上からツールを当て、切削加工します。
金属の表面や、四角い金属の加工に向いています。

テーブルの移動方式によって、2つの種類があります。

ベッド型NC立てフライス盤
主軸が上下に動き、テーブルが前後左右に移動します。
大きな部品の加工やプラスチック金型などの重切削に向きます。

ニー型NC立てフライス盤
テーブルが前後左右上下に移動します。
構造がシンプルなため、小型の部品加工に向いています。
ひざ型とも呼ばれ、汎用フライス盤でも多く採用されている方式です。

・NC横フライス盤
NC横フライス盤は、主軸(刃物の回転軸)が横向きになった、NCフライス盤です。
加工ワーク(切削される金属)の側面からツールをあて、切削加工します。

溝加工では側フライスを使い、ワークの上からツールを当てます。
フライスは、アーバ(支え棒)とオーバーアーム(支柱)によって支えられています。

テーブルの移動方式によって、2つの種類があります。

ベッド型NC横フライス盤
主軸が上下に動き、テーブルが前後左右に移動します。
大きな部品の加工や、プラスチック金型などの重切削に向いています。

ニー型NC横フライス盤
テーブルが前後左右上下に移動します。
構造がシンプルなため、小型の部品加工に向いています。
ひざ型とも呼ばれ、汎用フライス盤でも多く採用されている方式です。

・NC万能フライス盤
NC万能フライス盤は、ユニバーサルヘッドと呼ばれる交換式の旋回工具を搭載した、NCフライス盤です。
ツールを自由に旋回することができるため、円や自由曲線などの複雑な加工ができます。
5面加工機としても使われています。

・NCプラノミラー
NCプラノミラーは、長いテーブルを搭載した大型のNCフライス盤です。
主軸が上下左右に動き、テーブルが前後に移動します。
マシニングセンタではできないディーゼルエンジンなどの大物部品加工や、長い金属の加工に適しています。
ユニバーサルヘッド(交換式の旋回工具)を取り付けることで、さまざまな加工に対応できます。
5面加工機としても使われています。

主軸を支える構造によって、2つの種類があります。

NC門型プラノミラー
主軸を支える構造が門の形になっています。

NC片持ち型プラノミラー
主軸を支える構造が片手持ちになっています。
門型に比べて不安定になりますが、横幅の大きなワークの加工ができます。

・ATC付きNCフライス盤
ATC付きNCフライス盤はATC(自動工具交換装置)を搭載した、NCフライス盤です。
NCフライス盤の操作性と、マシニングセンタの自動運転を活かした中間的な機種で、マシニングセンタとほぼ同じ構成です。
マシニングセンタに比べ、低いコストで高い剛性が得られるのが魅力です。

・NC多軸フライス盤(マルチスピンドルフライス盤)
NC多軸フライス盤は、ツールの主軸を多数備えたフライス盤です。
1サイクルで複数のワークを同時加工することができ、生産性が飛躍的に上がります。
スマートフォン部品などの小型ワークの加工ラインで活躍しています。

・NC倣いフライス盤
NC倣いフライス盤は、倣い加工専用のNCフライス盤です。
木型・石膏模型や実物をスタイラスでトレースしNCデータを生成、そのデータをもとに加工をします。
精度の高いNCの普及によって活躍の場は減っていますが、簡易金型などで使われることがあります。

マシニングセンタ

ドリル穴のイメージ

マシニングセンタは、切削加工で使われるNC工作機械です。
NCによる自動制御とATC(自動工具交換装置)により、24時間の無人稼働ができます。
APC(自動パレット交換)や回転テーブルとの組み合わせで、複雑な加工にも対応可能です。
近年では加工工程の集約によって、多機能・高機能化が進んでいて、さまざまな機能を融合させた複合加工機も増えています。

マシニングセンタは、NCフライス盤やNCボール盤による切削加工を1台に集約させた工作機械です。
複数のツール(刃物)を交換しながら使い分けることで、1回の段取りで様々な切削加工ができます。
ツール(刃物)の位置や回転速度は、NCプログラムによって自動で制御されます。

マシニングセンタの種類

・立型マシニングセンタ
立型マシニングセンタは、主軸(刃物の回転軸)が縦向きになったマシニングセンタです。
金属の上からツールを当てて、切削加工します。

加工テーブル(作業スペース)が広く、1面加工(上面だけの加工)が多い金型加工に向いています。
主軸が上にあるため省スペースで、小~中物の加工で広く使われています。

図面とワークの向きが同じなため、加工内容が直感的にわかりやすいのも特徴です。
切粉がたまりやすく加工不良の原因となるため、エアブローやクーラントによる切粉の確実な排出が欠かせません。

・横型マシニングセンタ
横型マシニングセンタは、主軸(刃物の回転軸)が横向きになったマシニングセンタです。
金属の側面からツールを当て、切削加工します。

金属の側面を加工できるため、箱ものなどの立体加工に向いています。
縦型マシニングセンタに比べて、段取り(加工ワークの取り換え)が少なく済むため、ワークの位置ずれによる加工精度の低下がありません。
また多面イケール(治具)に加工ワークを複数取り付けて、同時に加工することもできます。
切粉が下に落ちるためたまりにくく、長時間の無人稼働にも向いています。
加工ワークを支える力が必要なため、重い材料の加工には向いていません。

・門型マシニングセンタ
門型マシニングセンタは、主軸(刃物の回転軸)が縦向きになったマシニングセンタです。
大型のものが多く、主軸を支える構造が門の形になっているのが特徴です。
加工テーブル(作業スペース)が広いため、船のプロペラや発電機のタービンなど、大きな金属の重切削に向いています。
コラムと呼ばれる門の前方に主軸があるため、重量バランスによる傾きに注意が必要です。

・小型マシニングセンタ
小型マシニングセンタは、タレット式のATC(旋回式の工具交換装置)と30番の主軸の搭載した小型のマシニングセンタです。
もともとは、複数のドリルを搭載した穴あけ加工機として誕生しました。
その後、高速・高精度化や、周辺機器の進化によって、小型のマシニングセンタとして使われるようになりました。
電子部品用の金型加工や、スマホ本体の加工機械として、世界中で広く活躍しています。

・微細加工機
微細加工機は、マシニングセンタの加工精度を極限まで追求した超精密加工機です。
ミクロン~サブミクロンの高い加工精度で、精密レンズや光学金型など微細加工の分野で使われています。
カメラや半導体の小型化にともない、高い微細加工技術が求められるなか、日本メーカーの微細加工機が世界中で活躍しています。

・5面加工機
5面加工機は、ユニバーサルヘッド(旋回工具)を搭載した、門型マシニングセンタです。
工具を旋回させて角度を変えることで、ワークの側面(4面)と上面(1面)の5面加工ができます。
段取り(加工ワークの取り換え)が1回で済むため、ワークの交換時の位置ずれがなくなり、加工精度が上がります。
大型の金型加工や、複雑な部品のの加工に適しています。
5面加工機には、大型船舶のプロペラ加工に特化した翼面加工機などの大型機械もあります。
従来のマシニングセンタにユニバーサルヘッドを搭載することで、5面加工に対応させた機種もあります。

・5軸加工機
5軸加工機は、今までの3軸加工に旋回軸を加えた、5軸のマシニングセンタです。
従来の3軸加工ではできない3次元曲面の加工や、アンダーカット(隠れた加工面)の加工ができます。
インペラ(航空機の内部プロペラ)などの、滑らかな曲面加工で使われています。

・ターニングセンタ(複合加工機)
ターニングセンタは、NC旋盤をベースに、マシニングセンタの機能を一体化させた複合機です。
今までのマシニングセンタによるフライス加工に加え、ワーク回転による旋削加工ができます。
ユニバーサルヘッド(交換式の旋回工具)の搭載で、5軸加工にも対応しています。
加工工程の集約によって多機能化が進んでおり、機種の壁を越えた工作機械が増えています。

・ツインスピンドルマシニングセンタ
ツールの主軸を2基備えたマシニングセンタです。
2個のワークを1サイクルで同時加工することができ、生産性が飛躍的に上がります。
スマートフォン部品などの小型ワークの加工ラインでは、4基以上の主軸を備えたマルチスピンドルフライス盤なども活躍しています。

・グラインディングセンタ
グラインディングセンタは、マシニングセンタをベースに、NC研削盤の機能を一体化させた複合加工機です。
今までのマシニングセンタでの切削加工に加え、砥石による研削加工ができます。
ダイヤモンド砥石やCBN砥石などの硬い砥石(超砥粒ホイール)によって、高硬度の金属加工にも対応しています。
加工工程の集約によって多機能化が進んでおり、機種の壁を越えた機械が増えています。

・ライン対応型マシニングセンタ
FTL(フレキシブル・トランスファー・ライン)や、FMS(フレキシブル・マシン・システム)といった専用ラインで使用されるマシニングセンタです。
専用加工機として、大量生産の加工ラインに組み込まれて使われます。
加工テーブルが固定されていて、ワークの搬送や機械同士の連結がしやすいよう、機械を覆うカバーがありません。
従来のNC専用機に比べ汎用性が高く、加工内容によって生産ラインを柔軟に変えることができます。

・CNC歯科用ミリングマシン
歯科用ミリングマシンは歯科技工の分野で使われる、小型のマシニングセンタです。
小径ツールを自動交換しながら、歯形や義歯などを自動で削り出します。

ターニングセンタ

ターニングセンタはNC旋盤をベースに、マシニングセンタの機能を融合させたNC工作機械です。
タレット(旋回式の刃物台)に、フライス・エンドミル・ドリルなどの回転工具を装備しています。
1回のチャッキングで、旋削加工からフライス加工まで効率よく行うことができます。

ターニングセンタでは、旋削加工からフライス加工まで、1台の機械で様々な加工ができます。
またユニバーサルヘッド(交換式の旋回工具)を搭載することで、複雑な5軸加工にも対応できます。

複合加工機(ターニングセンタ)の種類

・NC旋盤ベースの複合加工機(ターニングセンタ)
NC旋盤をベースに、ドリル・フライスなどの回転軸を追加したものです。
丸物やシャフトなど、円筒状のワークが得意です。
タレット(刃物台)にあらかじめ複数の工具を割り付けることができるため、工具交換の時間が短縮できます。

・マシニングセンタベースの複合加工機
マシニングセンタをベースに、回転テーブルなどの回転軸を追加したものです。
角物や大物ワークなど、立体的なワークが得意です。
5軸加工機としても使われ、加工面の多い金型加工にも効果を発揮します。

5軸加工機

5軸加工は、マシニングセンタでの3軸に、回転と傾斜の2軸を加えた切削加工です。
これまでの3軸加工ではできなかった、連続的な3次元曲面の加工や、アンダーカット(隠れた加工面)の加工ができます。
従来の3軸加工に比べ、工程ごとの段取り(加工ワークの取り換え)が不要になり、生産性と加工精度が飛躍的にあがります。
5軸加工には、5軸加工機(5軸マシニングセンタ)が使われます。
3軸加工と比べ、作業者による補正や修正が難しく、高性能のNC装置やCAD/CAMが必要になります。

穴あけ加工の種類

穴あけ加工

基本的な穴あけ加工です。
様々なドリルを使い分けることで、さまざまな穴をあけます。
ワークを貫通する穴を通し穴、貫通していない穴を止まり穴と呼びます。
大きな穴は、まず下穴をあけ中ぐり加工で大きく拡張するのが一般的です。
加工には、ツイストドリルをはじめ、さまざまな種類のドリルが使われます。

座ぐり加工

ねじ穴に、深さ1mmほどの段付き穴を追加工することで、表面を平らにし、ねじの締め付けをよくする加工方法です。
鋳造や鍛造でつくられたねじ穴に使われています。
深座ぐり加工では、深い段付き穴を追加工することで、ボルトやねじの頭を隠します。
加工には座ぐりドリルやエンドミル、沈めフライスなどを使います。

リーマ加工

ドリルで開けた穴の内径を、精度良く仕上げる加工方法です。
穴の真円度や内径の寸法精度を上げて、内面のドリル跡をなめらかに仕上げます。
加工にはリーマを使います。

タップ加工

ドリルで開けた下穴に、めねじを作る加工方法です。
ねじ切りとも呼ばれ、加工にはタップを使います。
タップの回転と送りを完全に同期(シンクロタッピング)させることで、精度の高いねじ切りができます。

穴あけ加工に使われるドリルの種類と構造

弊社所有のドリル

ドリルは、先端に切れ刃を持った基本的な加工工具です。
そのためエンドミルとは違い、ドリルの側面で金属を削ることはできません。
NC工作機械では、切粉の排出性とクーラントの潤滑性をよくするため、らせん状の溝がついているものが一般的です。
この溝によって、切粉の絡まりや付着による加工不良を防ぐことができます。

ドリルシャンクの種類(穴あけ加工)

ドリルは、シャンクと呼ばれる本体と切れ刃で構成されています。
シャンクには、テーパタイプとストレートタイプがあります。

テーパシャンク

シャンクに、テーパ状の勾配が付いたドリルのことをテーパシャンクといいます。
φ13を超えるドリルで使われ、ほとんどのNC工作機械で採用されています。
テーパ形状により、ドリルの保持力が高くなるため、回転による振動に強くなります。

ストレートシャンク

シャンクが円筒になっているドリルのことをストレートシャンクといいます。
φ13以下の小径ドリルで使われ、NC卓上ボール盤などの小型の機械で採用されています。

ドリルの構造(穴あけ加工)

ソリッドドリル

高速度工具鋼(ハイス)や超硬合金から削り出された、一体成型のドリルです。
摩耗したドリルは、NC工具研削盤で再研磨して使われます。

チップ交換式ドリル

使い捨てのチップ(切れ刃)をねじで固定した、交換式のドリルです。
チップには、高速度工具鋼(ハイス)や超硬合金、ダイヤモンドなどが使われます。
マシニングセンタなどの量産ラインで、多く採用されています。

ヘッド交換式ドリル

ドリルの先端が丸ごと交換できる、交換式のドリルです。
チップ交換式よりも、加工精度が高いのが特徴です。
マシニングセンタなどの量産ラインで、多く採用されています。

ドリルの種類(穴あけ加工)

ツイストドリル

代表的なドリルで、ドリルといえばツイストドリルのことを指します。
先端の切れ刃で穴をあけ、らせんの溝から切粉を排出します。
浅い穴をあけるための太くて短いドリル(刃先の長さがドリル径の3倍程度)は、スタブドリルとも呼ばれます。

油穴付きドリル

ドリルの先端(クーラントホール)からクーラントを供給します。
切粉の排出とドリルの冷却に効果的です。

センタ穴ドリル

NC旋盤やNC円筒研削盤で使われる、ワーク固定用のセンタ穴をあけるドリルです。
ドリルの先端は、センタと同じ60°になっています。

ガンドリル

穴径の10~50倍以上の、深い穴の加工で使われるドリルです。
油穴付きで、クーラントを奥まで供給しながら、切粉の排出とドリルの冷却を行います。
深穴加工は、ドリルのソリや折損が多く加工が難しいため、ガンドリルマシンなどの専用機械も使われます。

座ぐりドリル

座ぐり加工で使われるドリルです。
タップ加工用の下穴を同時にあけられる段付きのものもあります。

段付きドリル

段付き穴をあけるためのドリルです。
違う直径の穴を、同時に開けます。

バニシングドリル

溝が縦に入ったドリルです。
リーマ加工に近い精密な穴あけ加工ができ、アルミダイカストや鋳鉄など、やわらかい金属の穴あけに適しています。
ツイストドリルに比べシンプルで剛性が高いため、穴の形に合わせた特殊ドリルを作ることができます。

タップについて

弊社所有のハンドタップ

タップは、タップ加工に使われる専用工具です。
ドリルであけた穴の内面に、めねじのねじ山を刻むために使われます。
加工中にタップが折れてしまうと、取り除くことが難しいため注意が必要です。
タップ折れには、専用の除去工具や放電加工を使った除去が行われます。
折れを防ぐために、粘りの強い高速工具鋼(ハイス)のタップが主流です。

ポイントタップ

溝が縦に入ったタップです。
切粉を直進方向に押し出すため、通り穴(貫通する穴)のタップ加工で使われます。
スパイラルタップに比べて剛性が高く、折れにくいのが特徴です。

スパイラルタップ

らせん状の溝が入ったタップです。
切粉を外に排出するため、止まり穴(貫通しない穴)のタップ加工で使われます。
通り穴の加工もできるため、広く使われています。

スレッドミル

工具の外周にねじ山状の切れ刃を持った、エンドミルの仲間です。
NCのヘリカル補間機能を使い、工具をらせん状に動かしながら、ねじ山を削るプラネタリータッピングで使われます。
加工ワークの外周におねじを切ることもできます。
タップに比べ汎用性が高く、工具が折れた場合の取り除きも簡単です。

リーマ

リーマは、リーマ加工に使われる専用工具です。
ドリルで開けた穴の内面を、さらに精密に仕上げるために使われます。
素材には、高速度工具鋼(ハイス)や、超硬合金が使われます。

こちらの記事ははじめの工作機械様の記事を参照しております。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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