レーザーマーキングとは?基本知識を学ぼう!
本日はレーザーマーキングについて解説していきます!
基礎知識をご紹介できればと思いますので、是非ご覧ください♪
レーザーマーキングとは
レーザーマーキングは、対象物にレーザー光を照射して表面を溶かす、焦がす、剥離する、酸化させる、削る、変色させることでロゴや商品名、シリアル番号や型番などを印字する方法です。
そんなレーザーマーキングは、「マスク式」と「スキャン式」の2種類に大別できます。
マスク方式
レーザー光を面で照射し、マスクを通過した部分のみが印字される方式です。
高速・高解像度のマーキングが可能ですが、印字内容に合わせたマスクを用意する必要があります。
そのため、様々なパターンの印字をする場合には手間やコストがかかるというデメリットがあります。
スキャン方式
1点のレーザー光を照射して、一筆書きのように印字していく方式です。
具体的には発振器から照射されたレーザー光をスキャニングミラーで走査して対象物に印字します。
従来はXYの2軸制御だったため平面にしかレーザー光を走査できませんでしたが、現在ではZ軸のスキャニングミラーによって高さを制御し、あらゆる立体形状の対象物にマーキングできるレーザーマーカーも登場しています。
このスキャニングミラーはガルバノミラーとも呼ばれ、1個以上のミラーを使ってレーザー光を走査するシステムを「ガルバノスキャナ」「ガルバノスキャニングシステム」と言います。
現在では、様々な種類のマーキングをするケースが増加し、またスキャニングレーザーの高速化によって弱点が補われたことで、自由度の高いスキャン式が一般的になっています。
マーキングの種類
接触マーキング
手書き
ペンで人が書く方法で、最も簡単で安価な方法です。
生産量が少ない場合に有効です。
ただし人間なので間違える可能性があります。
スタンプ
大きく分けて手押しと機械押しがあります。
インクの付着が多すぎて押し圧が強いと文字がつぶれてしまいます。
反対にインクの付着が少なすぎて押し圧が弱いと文字がかすれるため、きれいな印字を続けることが困難です。
また、曲面や柔らかいものへの印字が不得意で、文字の変更が自動でできないため、カレンダーやカウンタなどの印字の際に手間がかかります。
ラベル
プリンタなどで印刷をしてから製品に貼り付けるため、きれいな印字ができます。
しかし、製品の数が多くなると、それに伴いラベル自体のコストが膨らみます。
また、ラベルの在庫管理も必要となるため、管理工数がかかります。
製品への直接印字と違い「はがれ」による印字抜けが大敵です。
刻印
製品表面をへこませるので消えない印字ができます。
一方で印字内容変更に手間がかかり、製品へ衝撃を与えるので精度が必要な用途には向きません。
非接触マーキング
インクジェットプリンタ
インクを吹き付け、製品に触れずに文字を書きます。
曲面や柔らかいものでも印字ができ、高速移動中の製品にも印字が可能です。
そのため、製品を止めずに搬送中に印字することができます。
また、日付自動更新などの便利機能も搭載しています。
レーザーマーカー
レーザーをXYのミラーでスキャニングすることで文字を書きます。
インクなどの消耗品や日々のメンテナンスがほとんど不要という大きなメリットがあります。
また消えない印字ができるため、確実な製造履歴を残すための重要なマーキングに最適です。
レーザーマーキングの分類
印刷面剥離
対象物の表面の塗装や印刷、メッキなどを剥離し、基材色とのコントラストを出すことで印字します。
ワーク表面の塗装や印刷を剥離させて基材色とのコントラストを出します。
表面層剥離
対象物の表面を削り、印字などを彫りこみます。
一般的に刻印と言われている手法です。
ワーク表面層を削り、彫りこみます。
発色
レーザー光によって表面を焦がしたり、酸化させたり、変色させることで表面に印字などを行います。
ワークそのものが発色し、コントラストが出ます。
発色の原理
1.発泡
レーザー光を照射すると、その熱効果により基材内でガス泡が発生します。
ガス化し蒸発した気泡が基材の表面層で封じ込められ、白っぽく隆起します。
特に濃色の基材では、その視認性も良く、「薄い基材色」になります。
2.凝縮
「基材」にレーザーのエネルギーが吸収されると、その熱効果により分子密度が上がり、凝縮されて濃色に変色します。
3.炭化
さらに高いエネルギーを照射し続けると、「基材」周辺の素材の高分子が炭化して黒く発色します。
4.化学変化
基材中の「顔料」の成分には、必ず金属イオンを含みます。
レーザーの照射によって、このイオンの結晶構造の変化や結晶中の水和量が変化します。
結果、その成分の組成そのものが化学的に変化し、顔料の濃度が増加することによって発色する現象が起こります。
レーザーマーキングのメリット
高精度なマーキングが可能
ピンポイントでレーザー光を照射するので、高精度なマーキングが可能です。
小さな文字でも判別でき、確実な品質管理を実現できます。
消えない印字が可能
ラベルやプリントの場合、はがれたり消えたりして、印字の内容を識別できなくなってしまうこともありますが、レーザーマーキングなら消えてしまう心配もありません。
複数のマーキング方法が選べる
表面を溶かしたり、焦がしたり、メッキや塗装をはがしたり、酸化させたり、変色させたりと、様々なマーキング方法が選べます。
適切なマーキング方法を選択すれば対象物の材質を選ばず、かつダメージを与えることなく印字できます。
マーキングの高速化が実現できる
高出力なレーザー光を利用するので、スピーディなマーキングができ、生産の効率化を実現できます。
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