ステンレスの特徴や注意点など詳しく解説
本日はステンレスについて解説していきます!
種類や特徴など詳しく解説していきますので、是非ご覧ください♪
SUSとは
SUSは「Steel Use Stainless」の略で、鉄(Fe)を主成分として、クロム(Cr)を10.5%以上含む鉄合金の一種です。
ステンレス鋼とも呼ばれます。
鉄やクロム以外にも炭素(C)、ニッケル(Ni)などが含まれていて、添加する元素の量を調整して性質を変えられるのが特徴です。
JISだけでも100以上の種類があり、SUS304やSUS410など「SUS+3桁の数字」で種類を区分しています。
「Stainless」が「さびない」という意味の英語であることからもわかるように、SUSの一番の特徴は「さびに強い」という点です。
一般的な金属は、鉄と酸素が結びついて酸化鉄になることで、さびが発生します。
一方で、SUSは鉄にクロムを含有させて不動態被膜と呼ばれる腐食に強い膜を表面に生成しているのが特徴です。
不動態被膜は傷ついてもすぐに再生するため、SUSはさび(腐食)に強いという特性を持つことができます。
ただし、実際には何らかの原因でさびることもあるため、厳密にはさびにくい鉄の合金といえます。
SUSの特徴と用途
耐熱性があり高温に強い
SUSは耐熱性を備えていて、500℃程まで引張強度が大きく低下することはありません。
熱に強いため、高温になる自動車のブレーキディスクなどに使われています。
ただし、種類によっては500℃を超えると大きく強度が落ちてしまいます。
放熱性が低く保温性に優れる
SUSは熱伝導率が低いのも特徴です。
放熱性が低く保温性に優れていることから、水筒やポットの内壁などにも用いられています。
一方で、放熱性が必要とされるエンジン部品には向いていません。
抵抗が高めで電気を通しにくい
鉄や銅、アルミニウムといったほかの金属素材と比較して、SUSは抵抗が高く電気を通しにくいです。
導電体ではあるものの、通電箇所に使われることはほとんどありません。
清潔に使える
さびにくい特性から、水に触れる場所でも清潔に使い続けられます。
光沢のある美しい美観を保ちやすいため、食器や調理器具、シンクのほか、食品の生産設備、化学プラントなどでも使われています。
SUSの代表的な種類
オーステナイト系
オーステナイト系は、鉄を主成分として炭素0.15%以下、クロム16~20%、ニッケル8%以上を含むSUSが分類されます。
他系統のSUSよりも耐食性や耐熱性に優れていて、一部を除き磁性を持ちません。
溶接しやすいため、さまざまな加工が可能です。
オーステナイト系の中では、クロム18%、ニッケル8%を添加したSUS304が代表的な鋼種として挙げられます。
クロムとニッケルの含有量から18-8と記載される場合もあります。
全般に高い耐食性や耐熱性をもつため、食器や工業設備、電車の外板など、幅広い用途で使われている種類です。
フェライト系
フェライト系は、鉄を主成分として炭素0.12%以下、クロム11~32%を含みます。
基本的にはニッケルを含みません。
耐食性はやや劣るものの、熱処理による硬化がほとんどないため、成形加工にも適しています。
オーステナイト系と異なり、磁性を持つのも特徴です。
フェライト系の中では、クロム18%を含有しニッケルは含まないSUS430が代表的です。
台所のシンクや厨房機器、洗濯機のドラム、建築金具などで使われています。
二相系
オーステナイト系とフェライト系の金属組織を持つのが二相系です。
オーステナイト・フェライト系とも呼ばれます。
海水や応力腐食割れに対する耐性を備えていることから、海水に触れる装置や、海水を冷却水として使う発電所、プラントなどで使われています。
マルテンサイト系
マルテンサイト系は、炭素0.1~0.40%、クロム12~18%、を含む系統です。
焼き入れで硬度を上げられるため、配合と熱処理によって特性を変えやすいという特徴を持ちます。
クロム13%を含むSUS403やSUS410などが代表的なマルテンサイト系です。
SUSの中でも強度が高いため、機械構造部品やタッピングネジに使われます。
焼き入れできるという特性を生かして、刃物に使われることが多いです。
こちらの記事はSAKUSAKU様の記事を参照しております。
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