クロムめっきとは?特徴など徹底解説します!
本日はクロムめっきについて解説していきます!
特徴など解説しますので、是非ご覧ください♪
クロムめっきとは
外観が美しく、変色や腐食しにくい特性を持つクロムめっきは、住設機器や自動車部品、工業製品など幅広い用途で使われています。
クロムめっきには、「装飾用クロムめっき」「硬質クロムめっき」の2種類があります。
大きな違いは、めっき層の厚さです。
一般的に、装飾用クロムめっきの厚さが1μm以下、硬質クロムめっきは1μm以上とされ、用途や目的によって異なります。
装飾用クロムめっきは薄いめっき加工による光沢感ある仕上げで、主に美観を持たせた製品に適しています。
また、硬質クロムめっきは厚いめっきを施すことにより硬度と耐摩耗性に優れていることから、機械部品や金型などの工業製品に適しています。
装飾クロムめっき
装飾用クロムめっきは、ニッケルクロムとも呼ばれ、一般的には銅やニッケルなどの中間めっきの上に、薄いめっきを施します。
表面に金属光沢加工と耐久性を持たせ、外観などの意匠性と耐食性を兼ね備えた施工技術です。
めっき表面が空気に触れることで、酸化皮膜が形成され耐食性を持たせています。
膜厚が0.5μm以上になると表面に割れが生じて耐久性が低くなることから、0.1μm~0.5μmが製品に加工する一般的な基準となっています。
このように、装飾用クロムめっきは、さびなどによる腐食を防ぐだけでなく、製品の美観に優れているという特性から、水道蛇口などの設備部品や、自動車の外観部品などに使用されます。
主な用途
・自動車の外観部品
・水道蛇口
・水栓パイプ
・ストーブの反射板
・電気器具など
硬質クロムめっき
硬質クロムめっきは工業用めっきとも呼ばれ、硬度Hv750以上、膜厚1μm~100μm、さらにめっきを厚く施すことで、より耐久性を高めることが可能です。
このような、硬質クロムめっきの硬度と耐摩耗性、潤滑性という特性から、機械工業や航空機など、様々な産業分野で広く活用されています。
主な用途
・自動車部品
・精密部品
・油圧機器
・工業機器のロール類
・航空機器部品など
クロムめっきの特徴
クロムめっきは、表面の加工により高い耐久性能を持たせ、外観が変色しにくいことが特徴です。
色調は、クロムめっきが青み系であるのに対し、ニッケルめっきはやや黄系というのが特徴です。
実際のクロムめっきの色目は、シルバーに近い色です。
ニッケルめっき表面にクロムめっき加工を施すことで、独特な金属色調を生み出します。
装飾用クロムめっきの特徴
装飾用クロムめっきの大きな特徴は、金属特有のピカピカした光沢感です。
バフ研磨を施すことで、より表面の光沢感が増し、それに伴い光反射性や熱反射性も高まります。
装飾クロムめっきの特性 | |
皮膜構成・膜厚 |
下地Cu+Niめっき5~15μm程度、Crめっき0.3μm程度 |
硬度 | 薄膜のため測定不可ですが、硬質クロムめっきと同程度の硬度を有します。 |
耐摩耗性 | 金属クロム皮膜のため優れます。 |
外観光沢 | 非常に優れます。 素地にバフ研磨を行うことによって鏡面・高光沢仕上げが可能です。 素地に梨地(ブラスト)処理を行うことによって梨地めっきとなります。 |
耐食性・耐候性 | 大気中で酸素と結合し、不動態膜を形成するため非常に優れます。 |
RoHS対応 | 工程中ではめっき液の成分として六価クロム化合物を使用しますが、めっき皮膜は金属クロム(ゼロ価)となるため、加工物はRoHS指令に抵触しません。 (加工物はイオン交換水によりきれいに最終水洗を行います。) |
硬質クロムめっきの特徴
硬質クロムめっきの特徴は、これまで述べてきたように「硬度」「潤滑性」「耐摩耗性」「耐熱性」、さらに「肉盛性」「水素除去」などの優位性があります。
肉盛性とは、例えば寸法の修正や修理を目的とする場合、膜厚を多くすることが可能なこと。
水素除去とは、硬質クロムめっき中や表面に含まれる水素ガスを脱水素処理を施し、水素を除去することです。
応用例 | 用途 |
各種金型 | 耐摩耗性、離型性、肉盛性 |
ロール | 耐摩耗性 |
機械部品、治工具部品 | 耐摩耗性、耐食性、肉盛性 |
バルブ、配管部品 | 耐摩耗性 |
油圧機器部品 | 耐摩耗性、保油性 |
精密測定機器部品(ダイヤルゲージなど) | 耐摩耗性、保油性 |
光学部品(レンズマウント) | 耐摩耗性、保油性 |
クロムめっきの加工工程
下地のめっき
めっきの素材によって、それぞれに適した下地によりめっき処理します。
アルミ素材・・・Zn合金・ニッケル
亜鉛・鉄・真鍮・・・胴
ステンレス・・・ストライクニッケル
適合する下地めっきを施すことにより、めっきの密着性を高めます。
中間層のめっき
中間層のめっきには、ニッケルを使用します。
ニッケルめっきでは、層内で電位差を生じさせることで、クロムめっきの特性である耐食性を向上させます。
この中間層のめっき処理が、耐食性の精度向上につながります。
仕上げのめっき
仕上げでは、クロムめっきを使用し、電磁差でイオン化したクロムを金属クロムに変換、耐食性を高めます。
仕上げに硬質クロムめっきを施すことで、より強度を高めます。
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