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試作人基礎講座

公開日: | 更新日: | 試作人基礎講座

樹脂加工とは?種類や加工方法など解説します!

こんにちは!本日は樹脂加工について解説していきます。
加工方法やメリットなどなど。是非ご覧ください♪

必達試作人
必達試作人
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樹脂加工とは

樹脂の歯車

樹脂加工には、樹脂を原料から製品を形造ることを指します。
詳しくは後述しますが、樹脂の原料となるペレットを加熱して柔らかくし、それを金型に注入することで、製品の形になります。
また、樹脂のブロックや板を切断したり削ったり、穴を開けたりすることでも製品を形造ることが可能です。
こうした一連の工程を樹脂加工といいます。
また、紙や布などの異素材に樹脂をコーティングするといった加工も樹脂加工の1つです。
私たちが日ごろ目にする樹脂製品はこうした樹脂加工を経て作られています。
樹脂そのものはもちろん、樹脂加工の技術も、私たちの日常生活を支えているのです。

樹脂を選ぶメリットとは

樹脂と並んでメジャーな素材として金属が挙げられます。
樹脂は金属と比較して軽量である、加工がしやすい、腐食しにくい、電気絶縁性が高い、熱を通しにくいといったメリットがあります。
例えば軽量化をしたい場合、電気や熱を伝えたくない場合は、部品やボディの素材の材料として樹脂を使うことで、それらのニーズを満たすことが可能です。
一方で、金属と比較すると耐熱性や強度が低い、帯電しやすい、分解しにくいといった弱点もあります。
力がかかる、高熱になるなど、過酷な環境下で使われる製品や部品に関しては、樹脂よりも金属を採用したほうがいいかもしれません。
素材を選定する際には、どういった用途で使うのか、どのような環境下での使用を想定しているのか、どのような機械的性質が求められるのか、というように、様々な要素を考慮することが大切です。

樹脂について

そもそも樹脂とはその名の通り樹木から分泌される脂、あるいは昆虫や動物などの分泌物が固まったものを指します。
宝石として重宝される琥珀はその代表的なもので、これも樹液に含まれるテルペンと呼ばれる油が酸化、蒸発、重合といった化学変化を起こして固まったものです。
木にナイフなどで傷をつけると樹液が出てきて、しばらくすると固まりますが、これも樹脂といえます。
昔はゴムの樹液を使ってゴムが造られていました。
こうした自然界で作られる樹脂のことを天然樹脂といいます。
一方、私たちが日ごろ樹脂と呼んでいる素材は人工的に造られているもので、天然樹脂に対して合成樹脂と呼ばれています。

合成樹脂とは

天然樹脂は樹木の脂や生物の分泌物が原料となっていますが、合成樹脂の場合は石油が原料となります。
石油を蒸留するとナフサという物質ができ、これを熱分解させるとエチレンやプロピレンといった物質が生成されます。
これらの物質はポリマーと呼ばれており、重合(1種類または複数の物質の分子が結合する化学反応)することで、樹脂が出来上がります。
なお、近年ではサトウキビやとうもろこしなどの、バイオマス原料を用いた樹脂も開発されています。
天然由来の原料を使っていますが、人工的に生成するためこれらも合成樹脂の一種に含まれるようです。

プラスチックと樹脂の違い

樹脂でできたものをプラスチックと呼ぶこともあります。
むしろ私たちにとってはプラスチックという呼び名のほうが、親しみがあるかもしれません。
両者は同じものですが、JIS規格では樹脂は原料、プラスチックはそれによって作られた成形品と定義されています。
チョコレートはカカオを加工して作ります。
いうなれば樹脂は原料のカカオ、プラスチックは製品であるチョコレートと考えるとわかりやすいかもしれません。

合成樹脂の分類

合成樹脂にはポリエチレンやポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂、シリコンなど非常に多くの種類がありますが、大きく「熱可塑性樹脂」「熱硬化性樹脂」という2つに分類されます。
両者は性質が異なるため、やはり用途やコスト、加工方法など、様々な要素を考慮したうえで、どちらを採用するかを検討することが大切です。
ここからは熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂、それぞれの特徴についてみていきましょう。

熱可塑性樹脂

ポリカの試作品

熱可塑性樹脂とは熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まるという性質があります。
熱くなると溶けて、冷えると固まるチョコレートをイメージするとわかりやすいです。
一度成形してもリサイクルがしやすいこと、加工が容易なこと、コストを抑えられることから、私たちが目にする多くのプラスチック製品は熱可塑性樹脂が原料として使われています。
一方で耐熱性や耐薬品性には劣るといったことが弱点です。
代表的なものとしてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、アクリル樹脂などが挙げられます。

熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂とは熱を加えると硬くなる性質を持つ樹脂のことを指します。
一度加熱して硬化すると元の柔らかい状態には戻りません。
熱可塑性樹脂と比較すると加工する手段が限られる、コストがかかる、リサイクルができないなどの弱点はあるものの、耐熱性や耐薬品性、接着性に優れるといった特徴があり、過酷な環境下で使用される製品や部品、塗料や接着剤の材料として使われます。
代表的なものとしてフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン、ポリウレタンなどが挙げられます。

樹脂(プラスチック)を形作る

前述の通り、樹脂を加工することでプラスチック製品を製造することができます。
樹脂を形作る方法としては、大きく分けて「成形目的の加工方法」と「除去目的の加工方法」という2種類があります。
こちらも製品の形状や大きさ、求められる精度などに応じて適したものを選ばなければなりません。
また、成形目的の加工を行った後に、除去目的の加工を行うこともあります。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

成形目的の加工方法

ペレットと呼ばれる小さい樹脂の粒を材料としてプラスチック製品が造られますが、このペレットを加工して製品を形作る加工方法を「成形」といいます。
熱可塑性樹脂の場合は加熱して柔らかくなったペレットを金型に流し込んで冷却・圧縮することで成形でき、熱硬化性樹脂の場合は材料を金型の中に入れて加熱することで固まります。
また、後述する除去を目的とした加工を行う場合でも、まず成形を行わなければなりません。
代表的なものとして樹脂を筒状の金型に押し出してボトル形状を形作るブロー成形、加熱して柔らかくなった樹脂を口金から押し出すことで成形する押出成形、金型の中に樹脂を流し込んで冷却・固化させる射出成形などが挙げられます。

除去目的の加工方法

除去目的の加工とは材料の不要な部分をカットしたり削ったり穴を開けたりすることで、製品を形作る加工方法です。
特に複雑形状の製品や精度が求められる部品を製造する場合は、除去加工が必要となります。
代表的なものとして旋盤やフライス盤、マシニングセンタなどの工作機械を用いて樹脂を切断する・削る・穴をあける切削加工や、プレス機を用いて型抜きを行う抜き加工が挙げられます。

こちらの記事は株式会社フカサワ様の記事を参照しております。

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株式会社アスク

【この記事の著者】

株式会社アスク 営業部

小ロット・小物部品の製作を手掛け、手のひらサイズの部品製作を得意としています。国家検定1級技能士が多数在籍し、一日でも早く製品をお届けするためお見積りの回答は最短1時間!
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